待機児童と保育施設の整備について

2018年5月14日

女性活躍の推進や、働き方改革による就労形態の多様化などによる保育ニーズの増加に対して、それを受け入れる保育施設が足らず、“保育園に入れない” 待機児童が問題になっています。浜松市の待機児童の現状と、今後すすめていく保育施設の整備についてまとめました。

待機児童とは?

就労などの理由で、小学校就学前の子どもを認可保育施設に預けたいと希望し、入園を申し込んだが、定員超過等により入所できなかった児童のことを保留児童といいます。
そこから、
・ 浜松市認証保育所入所者
・ 特定園のみの希望者
・ 求職活動の確認ができない人など
を除いた児童数が待機児童数としてカウントされています。

例えば、認可保育施設が定員オーバーのため認証保育所を利用しているが認可保育施設に空きが出れば転園を希望しているような人や、特定の園のみを希望しているような人は待機児童数からは除外されます。

待機児童数とは

※入園の選考については、すべての保留児童を対象に実施されています。毎月末の保育施設の年齢別募集人数と申込人数が公開されています。

浜松市の待機児童の状況(平成30年4月1日時点)

平成30年4月1日時点では、待機児童数は97人でした。平成30年度は、保育施設の新設等により952人分の定員増が行われ、昨年度の待機児童数168人から97人へと減少しました

年齢別の待機児童数

待機児童の97人の内訳は、1歳児が84人、2歳児が13人です。全体の約87%を1歳児が占めています。0歳児と3歳児以上の待機児童は0となりました。

 平成30年度待機児童(年齢別)

区別の待機児童数

中区・東区・浜北区で待機児童が多いのは、昨年も同様の傾向でした。

 平成30年度待機児童(区別)

待機児童解消にむけての浜松市の取り組み

保育所等利用待機児童の多い地区での認定こども園や保育所の整備をすすめ、定員を拡大するとともに、少人数の単位で0歳から2歳児までを対象とした小規模保育事業及び事業所内保育事業の実施により、待機児童の解消を図っています。

平成31年度新設の保育施設(定員増を含む)

幼保連携型認定こども園、保育園(530名)

施設名所在地定員(人)
(仮)どれみ会第3こども園 中区 80
(仮)チャイルドスクエア浜松 中区 60
若宮こども園 東区 30(定員増 140→170)
(仮)イーエーエス保育園 東区 60
(仮)雄気の里会保育園 浜北区 120
(仮)はつらつ元気こども園 浜北区 120
(仮)うちのの丘。保育園 浜北区 60

地域型保育事業(小規模保育事業・事業所内保育事業) (380名)

現在事業者の募集が行われており、実施施設は未定です。
決定次第、実施施設、場所、定員等を掲載します。(9月末頃の予定)

保育所整備以外の待機児童解消に向けての取り組み

認証保育所の活用と保育料軽減のための助成を実施

認可外保育施設の中で、浜松市が独自に定める要件を満たした施設を、浜松市認証保育所 I 類・II 類として認証し、助成しています。
また、0~2歳児の待機児童が多いことから、認証保育所を利用し、要件を満たした 0~2歳の子どもの保護者に対して月額上限20,000円を助成し保育料を軽減する、浜松市認証保育所利用者助成事業を実施しています。

企業主導型保育事業の整備や運営にかかわる費用を国が助成

平成28年度から創設された企業主導型保育事業は、企業が従業員のための保育施設を設置運営する費用を国が支援する事業です。従業員の子どものほか、施設によっては保育を必要とする地域の子ども(地域枠)も受け入れて一緒に保育を行うことで、待機児童解消の役割も担います。浜松市内には、平成30年4月までに17園開設されました。

幼稚園の預かり保育実施

浜松市立幼稚園のうち23園(平成30年5月より新規実施5園)、働く保護者の子育てを支援するために通常の保育時間の前後や長期休み期間中に預かり保育を実施しています。

私立幼稚園が行う長時間の預かり保育の実施促進のため、人件費などの経費に対して助成を行います。
小規模保育事業を卒園する3歳以降の連携施設として私立幼稚園が受け皿となるよう、長時間の預かり保育の実施を促進します。

各区への保育サービス相談員の配置

保育を希望する保護者等の相談に応じ、保育施設や保育サービス等の情報提供を行い、子育て家庭のニーズに応じたサービスとのマッチングを行います。

保育士確保のための対策

保育施設の整備とともに、保育士不足が問題になっています。保育士の資格をとるための援助、潜在保育士の再就職支援、修学資金や就職準備金の貸付等をしています。
平成30年度からは、事業者が、保育士が働きやすい環境を整備するための支援として、保育士宿舎借り上げ支援事業(保育士雇用のために保育事業者が社宅を用意する際の補助)、 在園児下の子の優先利用支援事業(在園児の下の子の育児休業後の入所にそなえて定員枠を空けておくために生じる保育士の人件費等の経費の一部を補助)が始まりました。

入所選考方法の見直し

平成30年4月入園の申し込み分から、第1希望~第3希望までの希望者の中で、保育を必要とする利用調整基準点の高い順に入所決定する選考方法に変更されました。平成29年度までは、第1希望のみで選考されていたため、第1希望の施設に希望者が多かった場合に「点数が高くても入れない」ということがありましたが、選考の範囲を第3希望までに広げることで、より優先度の高い人が入園できる仕組みになりました。

先輩ママのアドバイス

浜松市の待機児童は、毎年1000人規模で保育定員を増やしてきた結果、ピークだった平成27年度の407人から、徐々に改善されてきました。平成30年度の待機児童は97人と10年ぶりに2桁となりました。しかし、まだ「待機児童0」ではありません。また、待機児童としてカウントする条件に当てはまらない人も含めた保留児童は、隠れ待機児童ともいわれ、その数を含めると入園希望者はもっと多くいる状況です。
今後も保育施設の整備が行われていくので、待機児童も解消していく見込みとなっていますが、まずは現状がどうなっているのか、どんな選択肢があるのかを知ることから始めていきましょう。