子育てのヒント

がんばれ!シングルファーザー~シングルファーザーの不安と現状~

2015年4月13日

こんにちは、今年度からコラムを連載することになりました、NPO法人サステナブルネット理事長の渡邊修一と申します。ひとり親家庭支援を始めて2年になります。支援と書くとおこがましいのですが、ひとり親たちの相談、ひとり親家庭対象の講習会、27年度からはひとり親家庭の子どもたちの学習支援も始める予定です。
自分自身が父子家庭の当事者であることから始めた活動で、当初はなかなか父子家庭に関わることが難しく、一年経って少しずつ関わるお父さんが増えてきました。そこで考える事は、ひとり親家庭になった背景は人それぞれ千差万別であること、当事者たちは、それを言葉にして吐き出す機会が必要な気がします。

父親同士昨年、子育て中のお父さんのワークショップを開催しました。その時にお父さんたちは真剣に自分たちの内情を赤裸々に話し、子育てに対して他のお父さんの本音を聞くいい機会になったと言ってくれました。しかし、引け目を感じている父子家庭のお父さんはそれがなかなか言えないのです。
そのため、相談に乗るときは聞き役に徹して、相手を理解することに努めます。そして当事者同士、同じ苦労、同じ気持ちだと理解し、苦しいのは自分だけでは無いという納得ができれば、「社会的孤立」から抜け出せるきっかけができるのではないかと考えています。男性はどうしても自分だけで全てを抱え込む傾向があり、自ら孤立状態に追い込んでしまいます。弱音を吐けない気持ちはわかりますが、吐き出してしまうべきです。そのために私たちの活動があるのだと思います。

昨年、8月に父子家庭アンケート調査を実施、76件のアンケートを回収しました。行政においても76件の数を調査した実績は無く、当事者の声が聞ける貴重な資料となりました。

まず、驚きの結果として37%のお父さんたちが健康上に問題を抱えている事実が浮かび、仕事と家事に追われる中、健康管理がおろそかになっていると想像されます。また「働いても、働いても生活が楽にならない」「仕事と子育てと精一杯で、心身ともに余裕がない」という問いに肯定的な回答が65%にのぼり、張り詰めた糸が何時切れるかわからない状態が伝わってきます。そして重要だと考える相談や情報提供の内容は?という問いの中で多い答えで1,手当て助成2,学習支援3,相談事業とありました。まずは、経済的支援、子どもたちの教育支援、次に相談事業になりますが、相談相手には当事者による相談がいちばん多く選ばれています。この結果を踏まえ、当団体は直接的な経済的支援はできませんが、手当て助成などの説明や案内、ひとり親家庭学習支援の実施、静岡県西部など広域の相談事業など進めていきます。また母子寡婦福祉会とも連携し父子家庭も母子家庭も共通の共感を持ち、お互いに助けあう仕組みを考えていきたいと思っています。

ひとり親家庭の生きづらさは、当事者たちだけの問題ではありません。親元から離れた共稼ぎ家庭も同じ悩みがありますし、伴侶の死別、離婚はいつ襲ってくるかもわかりません。いろんな事情があって、ひとり親家庭になったとしても、子どもたちには平等な生活環境が必要です。社会が子どもを育てるという認識を広く得るためにも、今一度、父子家庭のお父さんはその現状を社会に向けて発信する必要があるのではないかと思います。

文/NPO法人サステナブルネット理事長 渡邊修一さん

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