子育てのヒント

がんばれ!シングルファーザー ~病気の対処法~

2015年6月13日

かつて東京にいたときは季節の変わり目になると二人の娘たちは、決まって熱をだしてその都度、病院に連れて行っていました。住んでいたマンションも押し入れなどのカビが出るなど、東京はジメジメしていました。浜松にくるとそんなことも無くなり、やはり浜松は、空気とか環境は、都心に比べて子育てにとって、すばらしい場所だと思います。

待合室

いざ子どもが病気になった時、どのような対処をするか、誰もが悩んだことがあると思います。突然熱が出ると、簡単に病院に連れて行くことができれば問題はないのですが、日曜日や夜間の場合もあります。ひとり親の場合、仕事を休んで連れて行くのも難しいので、私はよく夜間診療に連れて行きました。夜間診療の場合、1日ほどの薬しか出されず、「近隣のかかりつけの医者にかかりなさい」と言われることも多いですが、子どもたちがとりあえず安心するのがよかったです。

子どもの病気に関しては苦い経験があります。上の娘が幼稚園の年長の時でしょうか、おたふくかぜにかかってしまい、もちろん病院につれて行きましたがその時は医者から「おたふくかぜの薬はない」と言われ、そのまま帰されました。確かにおたふくかぜを治す薬はなかったのです。その後、娘の反応がおかしく、右耳が聞こえにくいということで、近所の耳鼻科に連れて行きました。診察の結果、聴力が落ちているのでしばらく様子を見ようということでした。しかし何回も通院していても回復の兆しがないので今度は大学病院に連れて行きました。

今でもその時のことを覚えています。先生が「お父さん、気落ちするでしょうけど聞いてください。娘さんの右耳の聴力は物理的な異常ではなく、神経が通じていないので一生治りません、将来大人になると、片耳が聞こえないためメニエール病などになる恐れがあります」と。右耳の聴力は10分の1程度しかありませんでした。後から調べてみると、おたふくかぜの合併症として、重度の難聴に1,000人に1人の割合で発症するおそれがあるということでした。下の娘も同じタイミングでおたふくかぜにかかったのですが、なんともありませんでした。運が悪かったとしか考えられませんが、片耳が聞こえないということは、聞こえない方向から声をかけられても気がつかないので、コミュニケーションに支障をきたします。片方が聞こえるため障がい者の扱いにはなりませんが、健常者とまったく同じではないため、生き辛さを感じるのです。

さて予防接種について、皆さんはどのようにお考えでしょうか?

予防接種

もちろんおたふくかぜのワクチンもあり、当時は三種混合のMMRワクチンとしてありました。しかし生ワクチンの副作用が問題となり、厚生省の意向でMMRワクチンが廃止され、定期接種から任意接種に変わったところでした。そのため娘は接種することなく、発症し重度の難聴になってしまいました。当時、私は愚かにも予防接種に対しての知識も自覚も低く、任意接種まで受けることはなかったです。その問題は風疹も関連しており、風疹患者が一万人を超えています。ワクチンを打って副作用が出る確率は、打たないで発症する確率に比べたら、断然少ないのです。日本はワクチン後進国と言われています。定期接種の数はフランスの半分です。そのため病気の輸出国とも言われています。全ての人がワクチンを打って病気を根絶することが大切ですが、その意味では日本は遅れています。

任意接種を含めて、お子さんがいる家庭では、今一度、何の予防接種を受けるかどうか、夫婦そろって考えてみてください。特にお父さんは、奥さん任せにしないで、子どものために予防接種スケジュールを立ててみてください。子どもたちには判断できないため、これこそが親の責任と思います。子どもの病気の時の対処法はできるだけ早くお医者さんに連れて行くしかないと思います。しかし病気になる前にできることはたくさんあると思います。かかりつけの病院を探す、普段から子どもの体調を観察する、流行の病気の情報を収集する、予防接種の考え方、歴史を学ぶのもそのひとつだと思います。 

育児の考え方が180度変わることは良くあることです。

たとえば私の時代はうつ伏せ寝が奨励されましたが、突然死の問題が出て、今はうつぶせ寝を奨励していません。以前は植物アレルギーの原因である卵、小麦粉、ピーナッツなどは0歳児から3歳児の間、食べないほうが良いとされていたのですが、最近の研究の結果、この期間に食べていたほうがアレルギーになりにくいというデーターが出ています。ワクチンも子宮頸がんワクチンの安全性が問題になっており、以前はテレビ宣伝をしていたぐらいですが、今は厚生労働省も奨励していません。大人でも判断が難しい場面が出ています。新しい情報を積極的に収集して対処すべき時代になってきたかも知れません。

子どもたちのために親は学び、判断しなければなりません。

文/NPO法人サステナブルネット理事長 渡邊修一さん

ひとり親家庭