子育てのヒント

こんとあき

2017年3月31日

ぴっぴスタッフ 寺内です。

「こん」は、主人公の「あき」がおばあちゃんから贈られた、きつねのぬいぐるみ。赤ちゃんのときから、いつも一緒でした。こんは自分で動くし、お喋りもするし、いろいろと考えもします。

こんとあき (日本傑作絵本シリーズ)
林 明子
福音館書店
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こんの腕にほころびができたので、おばあちゃんになおしてもらうために、あきはこんと一緒に電車に乗り、遠い砂丘のあるまちを訪ねます。
これは、ふたりにとって、はじめての大冒険。
途中、こんは、駅弁を買うためにホームに降り、しっぽをドアに挟まれたり、砂丘に着いたら、こんどは犬にさらわれてしまったり……。次々と大変なことが起こります。

犬にさらわれたこんを、探し回ってようやく見つけたあきが、ぼろぼろになったこんをおぶってひとり歩く、夕暮れの砂丘の心細さ。
おばあちゃんに駆け寄り、抱きとめられる場面の安心感。
絵本を見る子どもの心はすっかり引き込まれ、あきになりきってしまうことでしょう。

こんは、どんなピンチのときでも弱音を吐かず、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、余裕を見せ続けます。
子どもにとって、ぬいぐるみや人形が、かけがえのない生きた相棒になる時期があります。
そんな時期を子どもと共有してくれるとともに、パパやママにとっては子ども時代を鮮やかに思い出させてくれる絵本です。

林明子さんの絵は、やわらかいタッチですが、こんやあきが本当に生きて動いているようなリアリティを伝えてくれます。
1989年に初版が発行されて以来、今日まで多くの読者に愛され続けてきた絵本です。

文/寺内 美登里

※絵本週間(3月27日~4月9日)にちなんで、ぴっぴスタッフそれぞれのお気に入り絵本を紹介しています。

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