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家庭児童相談室から~赤ちゃん返り

kodomo.jpg子育て家庭支援センターの相談員の鈴木と申します。ブログの原稿を書き始めて気付いたら、所長と同じ赤ちゃん返りの話題でした。なので、私は赤ちゃん返りにまつわる私自身のほろ苦い経験についてお話してみたいと思います。

息子が2歳8か月の時、娘が生まれました。息子に妹ができたのです。同性の弟ではなく、妹であったことを息子がどう思ったかわかりませんが、出産後、病院から娘を連れて家に帰って来た私に、息子が最初に言ったことばが「今度はかんごく(看護婦)さんに弟をもらう。」でした。

娘を産んで、私は娘の世話に追われました。要領良くいろいろとこなせるわけもなく、思いどおりに毎日が過ごせないことに苛立ちを覚えました。更にここに、息子があれやって、これやって、と甘えてくるのです。これくらい一人でできるだろう、自分でやってよと思うこともやってもらいたがったり、グズグズしたりします。娘が生まれるまでは、息子のことをそれこそ可愛い可愛いで育ててきたので、息子が赤ちゃん返りをすることは当然の反応だったと思いますが、当時の私にはそんなふうに考える余裕は全くありませんでした。私はイライラが募り、仕舞いには息子の頭に思い切りゲンコツをして泣かせてやりたいと思うようになりました。誓って言いますが、私は子どもを叩いてはいけないと思っています。1~2歳頃のしつけとして、いけないことをした時にお尻や手を叩くという方法はありだと思いますが、顔や頭は特に叩いてはいけないと思っています。でも、その時は息子の頭にゲンコツをしたいと思ったのです。そして、思うだけでなく実際ゲンコツをしていました。

自分でゲンコツしたいと思ってやっているくせに、私は自己嫌悪に陥っていました。叩かれる息子はとても可哀想だと思いますが、叩いてしまう自分自身もとてもとても辛い気持ちでした。私は自分の辛さを夫に話していました。夫は私の話をよく聞いて受け止めてくれたと思います。少なくとも、私の行為を頭ごなしに否定することはありませんでした。

家族、特に夫の支えがあり、自分自身の気持ちも落ち着いていったと思います。私が息子の頭にゲンコツをしなくて済むようになったのは、叩かれていた息子自身のことばからです。ある日、またイライラが募り息子にゲンコツをした私に向かって息子は「おかあちゃん、また叩いた。」と言ったのです。このことばにハッとしました。私は叩いたんだ、しかもまたなんだと。我に返ると言うのはこういう時のことを言うのでしょうね。まさに私は息子によって我に返ることができ、救われました。今、考えると、息子は立派だったと思います。自分が母親から叩かれることは不当な扱いだと感じ、そのことをしっかりことばで訴え、私に抗議したのですから。我が息子ながら素晴らしい!!

その後、私はゲンコツをすることはなくなりました。(ほとんど・・)もし、今、子どもに手が出てしまい、辛い毎日を送っているお母さんがいたら、あなたのことをわかってくれる周囲の人にまず辛い気持ちを話してみたらどうでしょう。話す相手として、各区役所の家庭児童相談室をご利用いただくのも一つの方法です。匿名でも構いませんし、お電話でも、来所されての面接でも、ご希望なら家庭を訪問させてもらいお話を伺うこともできます。お母さんご自身が辛いまま子育てを続けることがありませんよう、お母さんらしい子育てができますよう、みんな応援しています。

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