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産後のおっぱいについて 助産師たちのつぶやき

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春風の心地よい季節となりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの流行はいまだ続いており、先の見えない日々が続いています。心置きなく家族や友人と会うことのできる日々が早く訪れてほしいものですね。

さて、皆さんは赤ちゃんとの生活といえばどんなことを思い浮かべますか?「沐浴」や「オムツ交換」などさまざまなことが思い浮かぶと思いますが、「授乳」や「おっぱい」も多くの人が思い浮かべるのではないでしょうか。今回は「産後のおっぱい」についてお話ししていきたいと思います。

妊娠すると女性の身体はあらゆる部分が出産に向けて、子育てに向けて準備をします。おっぱいも出産のあとの授乳に向けて母乳を作る準備をしていますが、妊娠中は身体の中のホルモンが母乳がでるのをストップしているためあまり出てきません。妊娠中全く分泌しない人もいれば、じんわりと分泌する人もいます。その後、分娩が終了するとお母さんの身体の中のホルモンバランスは一気に変わります。母乳が出るのをストップしていたホルモンの分泌量が低下し、積極的に母乳を作ろうとします。そのため、人により出る量や時期には個人差がありますが、出産すればどんな女性でも母乳は身体の中で作られます。

赤ちゃんの授乳

では、出産後母乳が出るようにするためにはどうしたら良いのでしょうか。休息をとる、水分をしっかりとる、バランスの良い食事を食べる…さまざまなことが関連し合っていますが、いちばんは赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうことです。赤ちゃんがおっぱいを吸うことで、その刺激がお母さんの脳に伝わり、プロラクチン、オキシトシンというホルモンが出て、母乳が作られます。しかし、赤ちゃんが吸ってくれたからといってすぐにたくさんの母乳が出るというわけではありません。はじめは出る量は少ないけれど、免疫物質がたくさん含まれた「初乳」が分泌されます。出産後2~3日は母乳を作る準備をしている期間です。少しずつおっぱい全体が張ってきて、中にはおっぱいに痛みを感じる方もいます。これは、赤ちゃんがおっぱいを吸った刺激によって、母乳をつくるためにおっぱい全体の血流が豊富になることによって起こります。おっぱいは赤ちゃんに吸ってもらうことで母乳が作られ、出てくる量が増えていきます。少しずつ出る量と飲んでもらう量のバランスが取れてくると、授乳をするとおっぱいが軽くなり、時間が空くと張ってくるというサイクルができてきます。始めは思っているより出ていないおっぱいに不安や焦りを感じるかもしれません。しかし、赤ちゃんが吸ってくれることでおっぱいは確実に母乳を作る準備を進めています。授乳を少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。

また、母乳のでる量は産後9日間である程度決まると言われています。退院までに母乳が出ないからといって諦めなければいけないわけではありません。退院までに十分に母乳が出なくても退院後、徐々に母乳の量が増えてくるということもあります。

今回は産後のおっぱいについてお話をしましたが、妊娠中の皆さんは産後の授乳について考えたことはありますか?「母乳で育てたい!」、「混合にしようかな。」、「ミルクメインにしよう!」授乳には様々な方法があります。妊娠中からおっぱいの変化や授乳について少しでも知ってもらえたら嬉しいです。
困ったことや不安があればいつでも助産師に相談してください!私たちも精一杯お手伝いさせて頂きます。

文/浜松医療センター 助産師 下位菜摘

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