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くまのコールテンくん
コールテンくんはデパートで売られているくまのぬいぐるみです。誰かが自分を連れて行ってくれるのを待っていました。
ある日、母親と一緒に来た女の子がコールテンくんをひとめで気に入りました。しかし、つりズボンのボタンが片方取れていて“新品ではないみたい”という理由で連れて行ってもらえませんでした。
その日の夜、どこかにボタンがないかとコールテンくんはあちこちの床を探すうちに、エスカレーターに乗ってしまい、ついた先の寝具売り場のベッドについているボタンを取ろうと、思いっきりひっぱったはずみで電気スタンドにつっこみ大きな音を立ててしまいます。音に驚いた警備員さんにおもちゃ売り場にもどされ、眠りについたコールテンくん。
次の日の朝、目を覚ますといちばんに来てくれたのは昨日の女の子でした。リサという女の子は貯金箱のお金を持ってコールテンくんを迎えにきたのです。リサは「はこに おいれしましょうか?」という店員の言葉を断り、コールテンくんを抱いて自分のアパートの部屋に連れて帰ると、新しいボタンをつけてくれました。コールテンくんはずっと前からほしかった友達にやっと会えたのでした。
ドン=フリーマンのあたたかい絵が物語の雰囲気を引き立てます。季節を感じながら読んでいただきたい1冊です。
文/浜松市立天竜図書館 西田昌代
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