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ちいさなろば

ちいさなろばはひとりぼっち。一緒に遊んだり、呼びかけても答えてくれる友だちいません。2人の女の子がちいさなろばの囲いの木戸の所からのぞき込んで、今日はクリスマス・イブだから急いで帰ってサンタ・クロースのおじいさんがプレゼントを入れてくれる靴下をつるさなくてはと言いました。

ちいさなろばはサンタ・クロースがだれなのか、プレゼントって何なのか知りません。女の子たちが、サンタ・クロースは赤い服を着ていてトナカイの引いているそりに乗って来るおじいさんだと教えてくれました。そして靴下にプレゼントを入れてくれるのだと言いました。それから人間の子どもだけではなく、ろばにもプレゼントをくれるかもしれないと言ったので、ちいさなろばは自分もプレゼントをもらえたらどんなにいいだろうと思いました。

その日の夜中、サンタ・クロースがちいさなろばの牧場に来て、そりが止まりました。サンタ・クロースはちいさなろばに、トナカイの1頭が足を痛めてしまいそりが引けないので手伝ってくれないかと頼みました。ちいさなろばは喜んで手伝うことにしました。無事にプレゼントを配り終えると、サンタ・クロースは「明日の朝になると、何かがお前を待っているよ」とちいさなろばに言って帰って行きました。そしてクリスマスの朝、ちいさなろばを待っていたものは何だったのでしょうか。

この本の作者は「こすずめのぼうけん」を書いたエース・エインズワースで、石井桃子さんの訳がとても優しさに溢れた訳で読んでいてとても優しい気持ちになります。絵は落ち着いた色調で華やかというわけではありませんが、このお話の雰囲気にとても合っています。子どもたちはクリスマスにプレゼントをもらうという喜び同様、ちいさなろばに同化して幸せな結末に同じように幸せな気持ちになり、そしてサンタ・クロースのプレゼント配りのお手伝いをしたという疑似体験ができてとても満足するはずです。親子でクリスマス・イブを、クリスマスを、一足先に楽しんでくださいね。

紹介した絵本

ちいさなろば

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