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子どものメタボリック

お菓子を食べる子ども最近はあちこちで「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」ということばが聞かれるようになってきました。テレビをつけると、腹筋をしているアシカの姿、超肥満の犬や猫の姿が目につきます。
おとなのメタボリックシンドロームの判断基準はよく聞かれていることと思います。
おへその高さの腹囲が男性85cm、女性90cmは、気軽に自分ひとりでも測定できる基準です。私も最近ウエストがきつくなったな、今日はちょっと食べ過ぎたかな、と思うと家族に内緒でそっとメジャーを取り出してみます。メジャーはすぐ使えるように台所の引き出しにいれてあるのがお母さんの特典です。
おとなになってから生活習慣を変えるのはなかなか大変なことです。また、生活習慣病に起因する肥満やメタボリックシンドロームは、子どものうちに正しい生活習慣を身につけることでおとなになってからの発症を防ぐことにつながります。
子どもの頃から正しい生活習慣を身につけるのが重要だということで、今年の4月、厚生労働省の研究班が、6~15歳を対象に「小児メタボリック症候群」の判断基準を設定しました。
子どもの診断基準は、体格差も考慮し、おへその高さの腹囲が80cm以上としています。また、この基準でなくても腹囲/身長が0.5以上の場合は予備群になります。
さらに、次のように血圧・空腹時血糖値・高脂血症の3項目のうち2項目以上にあてはまった子どもが「小児メタボリック症候群」です。

血圧 ……収縮期血圧値 125mmHg以上 拡張期血圧値 70mmHg以上
空腹時血糖値…100mg/dl以上
血中脂質…中性脂肪値 120mg/dl以上 HDLコレステロール値 40mg/dl未満

日本だけでなく欧米でも子どもの肥満は、ここ30年の間で3~4倍になっています。子どもの肥満はおとなの肥満へと移行する傾向が高いこと、子どもにも糖尿病や脂質異常、高血圧、脂肪肝など合併症を伴う肥満も増えています。
部屋の中で体を使わないでゲームに夢中になったり、お菓子の種類も増え、食事も高カロリーのおいしいものが手軽に口にできるようになったことなど、便利な生活になったしわ寄せがきているのでしょう。
 
さて、昔は…暗くなって母親から「夕飯だよ」と呼ばれるまで外で遊んでいたものでした。今はどうでしょう。子どもだけでいると誘拐されたり、ナイフで傷つけられたり、のんびり外で遊んでばかりいられない時代になってしまいました。子どもたちにとって安全・安心な地域の姿を取り戻したいものです。
今は「運動をする」という意識がないとなかなか実践できないのが多くの地域の実情なのかもしれません。
親は共稼ぎ、残業続きという家庭も多い現状ですので、企業と一緒に社会全体で子育てしやすい環境づくりをしていくことがとても必要なのだと思います。
親子でウォーキング、ジョギング、キャッチボール等々体を動かす機会を意識的に作り出すこと、学校でも毎朝校庭1周ランニング等を取り入れるなど、運動できる環境づくりの工夫が必要なのです。そして、子どもたちの屈託のない明るい笑い声が響きわたる地域にしていきたいものです。

自己紹介
子どもの成長発達というのはすばらしいものだと実感し、「三つ子の魂百まで」のことばの重みを噛みしめています。障がいを持っている子どもの生き生きした声が響きわたる地域づくりをめざして、微力ながら母子保健業務に専念している保健師です。
浜松市健康医療部保健所保健予防課 母子・小児医療グループ
山名れい子

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