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うちの子らしさを大切にする子育て(7)~新しい環境での過ごし方~

新年度が始まりました。新しい環境になり、戸惑いと期待とが入り交じり、心も体も行動も試行錯誤しながら生活していることと思います。ゆっくり、あせらず、慣らしていけるとよいですね。

新学期が始まり、子どもたちは、これまでとは【違う】何かを様々感じています。環境が変わることは子ども達にとっては大なり小なり不安になっているでしょう。「〇〇君はどんな子かなあ?」「この先生はどうかなあ?」お互いが生活や活動の中で、試行錯誤しながらコミュニケーションをとって関わり方や新しい環境での過ごし方を探っています。

年中が初めての担当のA先生は、B君に、「終わりにしよう」といってもなかなか外遊びから教室に入る気持ちになってもらえず、行動の切り替えに苦戦していました。A先生は、B君の元担の数人に「これまでどうしていたか」を聴きすべて試しているそうです。「今やっている事とは全く別な話をするとうまくいったよ」と言われ、「いこうよー」というと全くダメで「いやだー」の声のボリュームが上がるだけだったけど、「ねーこの前の車の話どうなった?」と聞かれると、滑り台から降りてきて教室に入ることができ一安心。“図鑑を用意するといい”という第2案や“大好きなお姉ちゃんの話をするとよい”という第3案まで準備しています。お互いの成功体験が、少しずつ関係をつくっています。オリジナルなその子だからこその部分はこれまでの関わりのある方からの情報がとても有効ですね。

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C先生は、給食を終えるとドアを叩いて自分の席に戻らないD君の対応に困っていました。ドア叩いている横で、声を掛けても余計に“ワ―っ”となってしまうので、ドアを開けてD君の後をついていってみることにすると、玄関まで行ってジーっと外を眺めはじめました。「お部屋で待っているからね」と伝え部屋に戻り、しばらくするとD君も部屋に戻ってきてC先生はとても嬉しかったそうです。やりたい行動を止めてしまう事では見えなかった、D君の伝えたかったこと、好きなことや玄関が落ち着く場所になっている事、自分の教室への意識もあり、ひとりで戻ってくる力も育っていることを感じたと報告してくれました。

幼稚園や保育園等、家族以外の人と体験をする場は、子どもを成長させ、頼もしさを育てます。先生と子どもたちとの日々の関わりの成功ばかりではない中から、ひとつずつ繋がっていくのですね

子育ては多様で一つの方法ではできないんです。いろんな子育ての中で行われていることを聴いたり相談した中から、真似して実験的に試してみたり、関わり方を真逆にしてみるなど、わが子のわが子らしさの発見につながっていくヒントとして活用してください。また、幼稚園や保育園等の先生とのエピソードやコミュニケーションも、わが子らしさの更なる発見になっていくのではないでしょうか。

「うちの子、今日はどんなことを一番楽しんでいましたか?」と、園の先生に聴いてみてください

文/浜松市児童発達支援センター根洗学園 園長 松本知子先生

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