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妊娠高血圧症候群と産後の生活習慣 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやき

4月も半ばになりすっかり春らしくなりましたが、皆さまどのようにお過ごしですか。私は花粉症に悩まされていて、まだマスクが欠かせません。
今回は妊娠高血圧症候群のその後についての話を、少ししてみたいと思います。

妊娠中に血圧が高くなったり蛋白尿が出たりして、“妊娠高血圧症候群”と言われたけれど、お産も無事終わって血圧も下がったし、よしよし一安心と思っている方も多いのではないでしょうか。確かに、まずは無事に出産を終えられたことお疲れ様でした。しかし、出産が終わって血圧が下がったら、いつも通りの生活で良いのでしょうか。

妊娠高血圧症候群にかかったことのある女性は、その後の生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症、慢性腎臓病)と、それに引き続く脳心血管疾患の発症リスクが高いと言われています。特に既往がない人と比べて、将来的に高血圧は3.3倍、脳血管疾患は2.4倍、慢性腎臓病は4.9倍の発症率です。しかし、このような生活習慣病のリスクがあることを知らない人が8割と多いことも事実です。

こんなこと言われると少し怖くなってしまいますよね。しかし妊娠高血圧症候群既往女性に出産後の生活習慣介入を行うと、そのようなリスクを1/4~1/3へ減らすことが出来るのも事実です。具体的には産後1年以内に妊娠前の体重に戻すこと、運動習慣、食事療法、禁煙、定期的な健康診断が勧められています。成人女性の塩分摂取量の目安は6.5g未満ですが、平均摂取量は9.3gと塩分の取りすぎの傾向にあると言われています。

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産後は育児に家事に、毎日忙しく過ごされていて、子どもの食事や生活習慣のことは気を付けるけど、自身のことは二の次になってしまう方が多いと思います。まずはみそ汁やスープは具沢山にする、ドレッシングや醬油はいつもより気持ち少なく8割程度にしてみる、減塩調味料を使用してみる、外食のメニューに迷った時は塩分表記を見て決めてみるなど、小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

将来育児が落ち着いて、やっと自分の時間が出来た時の自身の健康のために、今から少しずつ意識してみましょう。

文/浜松医療センター 早瀬友梨

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