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おやすみなさいフランシス

絵本は育児書

「おやすみなさいフランシス」ラッセル・ホーバン文
ガース・ウイリアムズ絵
松岡享子訳
福音館書店

おやすみなさいフランシス

こどもって、早く眠ってほしいときに限って、なかなか寝てくれませんね。親が眠らせようとやっきになると、こどもはますます目がさえて、仕方なく「えいっ、とことんつきあうぞ!」と親が気持ちを切り替えたとたん、こどもはすやすや…我が家もこんなことの繰り返しでした。
古今東西、親たちはこどもを眠らせることによほど苦労したらしく、絵本にも物語にも、こどもを寝かせる場面がよく登場します。
親としてもっとも素敵な対応は「おやすみなさいフランシス」に登場するおとうさんでしょう。何かと理由をつけては起きだして、居間にいる親たちのところへやってくるフランシスを、おとうさんは本当に見事に丁寧に受けとめてやります。でも、しまいにはきっぱりとした態度で言い聞かせます。
子育て真っ最中のとき、私にとって絵本はどんな育児書にも勝る育児のバイブルでした。この、「フランシス」(福音館書店・好学社)をはじめ、「くんちゃん」(岩波書店・ペンギン社)、「くまたくん」(あかね書房)、そして「コッコさん」(福音館書店)のシリーズに、どれだけ助けられたかわかりません。こどもたちもこれらの絵本が大好きで、毎晩繰り返し読みました。それは親としてまさに至福の時でした。同時に、これらの絵本から、こどもがどんなときに悲しみや不安を抱くのか、どんなときに幸福感を得るのか、学ばせてもらいました。これらの主人公は、シリーズの中で少しずつ成長します。それに我が子の成長を重ねあわせるのも楽しく、また、夫も同じ絵本を読むことで、子育ての共通理解も持てました。
今はもう、我が家のこどもたちは親元を離れて一人暮しをしていますが、絵本を開くと、こどもたちと一緒に絵本を楽しんだころが鮮やかによみがえります。

文責:浜松市立中央図書館 辰巳なお子 氏

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