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うちの子らしさを大切にする子育て(5)~自分らしさを探す~

「ピアノ誰か一緒に弾きませんか?」と言われたら、あなたは「はい」ですか?
「え~~ちょっと」「無理ですわ」でしょうか?

連弾

学園では地域の人たちと(0歳から100歳までのまぜこぜ)「やったことないをやってみる」をテーマにワークショップを7年ほど前から実施しています。
先日の音楽のワークショップでの「連弾」を行ったときの出来事です。

誰も、手を挙げて「やってもよい」と名乗り出てくれませんでした。なんとなく迷っているような方に声をかけると、小学生の女の子とお兄ちゃんが順番に弾いてくれました。
女の子が弾く、その横で、アーティストの連弾が始まりました。最初緊張していた彼女と、彼女の弾いた音・メロディー、リズムに応えてくれるアーティスト。二人の重なっていく音が、彼女自身、自分の弾きたいように自由になっていくのを周りで聴いていて感じました。そして、彼女が満足すると連弾が自然と終わるのです。その時だけのかけがえのない一曲です。それを聴いていたお母さんがとても感激されていて「うちのピアノをよく弾いていたので、音楽好きなんだなと思ってピアノ習いに行っているのですが、以前のように楽しそうじゃないのが気になっていたんです」と「でも今日の連弾を聴いて、音楽は好きなんだという事が再確認できて良かった。そして、自由に弾く楽しさをもっと体験させたい」と話されてました。
アーティスト曰く、「音を自分で出して聴く、いろんな音がある、自分のからだ・紙・机、なんでも鳴らしてみる。それを楽しみながら、音の違いを発見する、それを、組み合わせていく自分の音・音楽を創って楽しむ。」のことばに、とらえ方を広げてみることや、自分らしさの“種”=“やりたいようにやってみる”中にもあるのではないかなあと思えたのです。

そこに参加していた女性も、ピアノを習っていた経験を話してくれました。「私は、指が動いて弾けるようになっていくのが面白くって、大変だったけれど高校まで通ったんだよね」と30代の方。「私は、なんでこれやんなきゃいけないのかって、いやでいやで仕方なかったけれど、母親に言えなくって小2の時に泣いて伝えてやめました。でもそれ以来ピアノは苦手になってしまって……」と20代の方。一度持ってしまった「苦手意識」は結構根深いのかもしれません。大人になっても自分らしさを探す旅を続いていけることも必要ですね。

文/浜松市児童発達支援センター根洗学園 園長 松本知子先生

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