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今こそ見つけたい!公園遊びの楽しみ方

遊具で遊ぶ子ども

子どもが楽しみにしていた公園の遊具が、まさかの「使用禁止」。がっかりするわが子を前に、困ってしまった経験はありませんか?現在、浜松市内では子どもや子育て世代を中心に「公園の遊具が使えない」という声を耳にします。
今回は浜松市内の公園遊具の現状と市の取り組み、またこんな状況だからこそ楽しめる公園遊びについてご紹介します。

どうして使用禁止?浜松の公園遊具の現状

「なぜ遊具が使えないの?」「いつ直るの?」という疑問に答えるため、浜松市都市整備部公園管理事務所の伊野瀬さんと大島さんにお話しを伺いました。

伊野瀬さん・大島さん

質問
使用禁止の遊具が増えているのはなぜ?

答え
浜松市内の公園の約半数が昭和末期から平成初期に整備され、近年は遊具や設備の老朽化が進んでいます。市では都市公園法施行令に基づき、年1回遊具の法定点検を行っています。この点検や日常パトロールで劣化や損傷が見つかると必要に応じて使用禁止にし、修繕による維持管理を進めています。
近年、全国的に遊具の事故が発生し、また市内でも令和6年度に遊具損傷による事故が発生してしまいました。そこで子どもたちの安全を第一に考え、令和7年度にこれまでの点検で「ハザードレベル3(生命にかかわる危険があるか、重度の障がいや恒久的な障がいをもたらす危険がある状態)」と判定された遊具を一斉に使用禁止にし、遊具改修を進めることとしました。
そのため、使用禁止の遊具が一気に増えた印象を多くの市民のみなさんが抱いていることと思います。

質問
使用禁止の遊具はどのぐらいある?いつから使えるの?

答え
公園管理事務所で管理する遊具は約2,400基。そのうち、ハザードレベル3と判定され令和7年度に一斉に使用禁止にした遊具は、約400基です。これらの遊具については令和9年度までの対策完了を目指して急ピッチで改修を進めています。
また、この約400基以外にも日常の点検等で劣化や損傷が見つかり使用禁止とする遊具が、毎年70~100基ほどある状況です。令和9年度までの約400基の改修を優先しながら同時並行で対応を進めていますが、数が多く時間がかかっています。

質問
撤去される遊具もある。遊具の数は減っているの?

答え
遊具は改修を基本とし、改修できない場合は新しい遊具に更新するよう努めています。しかし、現在の安全基準では遊具間の間隔を確保しなければならず、撤去の対象となる遊具もあります。

使用禁止遊具の対応状況

質問
新しい遊具は似たものばかり。またコンパクトなのはなぜ?

カラフルな遊具

答え
更新時は元の遊具と同等の規模や安全性、予算を考慮して選定しています。
新しい遊具の素材は、耐久性や安全性に優れた鋼製やFRP製(樹脂にガラス繊維や炭素繊維を混ぜて強度や耐性を強めたもの)が主流のため、似た雰囲気になる傾向があります。また遊具同士の安全距離を確保するため、以前の遊具より小型になる場合もあります。

質問
補修の優先順位は?近所の公園の状況は分かる?

答え
利用者が多い公園や、使用中止によって遊べる遊具が少なくなっている公園の補修を優先しています。浜松市の公式ホームページでは、使用禁止遊具の対策状況や使用再開の予定を地域別に掲載していますので、近所の公園の状況をご確認ください。

公園管理事務所の2人のお話から、徐々に遊具が使えるようになるものの、まだ「待ち」の状態の公園もあるようです。

遊具がなくても遊べる!もっと公園を楽しもう

遊具が使えなくても、子どもには公園で思いきり外遊びをさせたいもの。そんな時に役立つ遊びのヒントを、子どもの遊び応援団「あそばんび」代表の木俣雅代さんに伺いました。 木俣さんはプレーパーク(子どもたちが自由に遊べるよう、制限をできるだけ少なくした遊び場)のサポートスタッフや放課後児童会の主任支援員も務めています。

子どもの好奇心を刺激する「自然遊び」

自然遊び

3歳ぐらいまでの子どもにとって、公園は初めて見るものや触れるものにあふれた場所です。「昆虫を観察したり、鳥の声に耳を澄ませたり、草花の匂いをかいだり、木に触れたりと、公園の自然には、子どもの好奇心をくすぐる遊びがたくさんあります」と木俣さん。

虫取り網や虫かごがあれば十分楽しめ、植物や昆虫の名前に興味を持ち始めたら、ミニ図鑑を持参するのもおすすめ。分からないことを調べ、名前や特徴を知る経験は、自ら調べたり人に尋ねたりする力を育むといわれています。

また、自然遊びでは子どもの「A(あぶない)・K(きたない)・U(うるさい)」を必要以上に制限せず、安全を確保しながら見守ることが大切だそうです。
「例えば『虫は優しく触ろうね』と伝えても、小さな子どもには力加減が分かりません。自分なりに挑戦し、失敗も経験しながら、少しずつ遊び方を身につけていきます。自分で虫を捕まえて、虫かごに入れられた時の達成感は大きな成長につながりますよ」と木俣さんは話します。

子ども同士の関わりを育む「砂場遊び」

砂場遊び

遊具が使えなくても、砂場は利用できる場合が多くあります。バケツやスコップがあれば、遊びの幅が広がります。砂山や泥団子を作ったり、川を掘って水を流してみたり、バケツやゼリーの空容器などを使ってケーキ作りやままごとをしたりするのも楽しいですね。

「自然遊びと同じように、子どもの『AKU』を見守りながら遊ばせましょう。砂場は子ども同士のコミュニケーションの場でもあります。おもちゃの貸し借りなどをきっかけにトラブルが起きることもありますが、子ども同士のトラブルは成長のチャンス。そんな時こそ大人がお手本を見せる機会です。例えば『貸してもらえるかな?』『どうぞ使ってください。帰る時に返してくれれば大丈夫ですよ』といったやり取りを子どもの前で行うことで、子どもは人との関わり方を学んでいきます」と木俣さん。

3歳ごろまでは、砂山を壊したり壊されたりすることもよくあります。「壊された時は『壊してみたかったんだね』と相手の気持ちを受け止めながら落ち着いて対応します。わが子が壊してしまった時は、まず親が相手に謝る姿を見せることが大切です。そのうえで後から『お友達のお山を壊してしまって、ママやパパは少し困ったよ』と気持ちを伝えます。小さな子どもは自分が叱られること以上に、親の気持ちを敏感に感じ取っています。親が謝る姿を見せたり、「ママやパパは悲しかったよ」と率直に伝えたりすることも、社会性を育む大切な経験になります」

4~10歳くらいになると「もっと高い山を作りたかった」「仲間に入りたかった」など、その行動の背景に理由がある場合も。頭ごなしに叱るのではなく、「どうしてそうしたの?」と気持ちを聞いてみることも大切だそうです。

こんな外遊びもおすすめ!

カラーボール遊び

カラーボール

ボールプールで使われるような軽くてやわらかいカラーボールは、小さな子どもでも安心して遊べます。すべり台の上から転がしたり、東屋の屋根に向かって投げ、落ちてくる様子を楽しんだりするのもおすすめです。

地面にお絵描き

公園に落ちている枝を使って、地面に絵を描きます。好きな絵を描いたり、「けんけんぱ」や「かかし」などを描いたりして、親子で体を動かしながら遊びましょう。

水鉄砲

夏は水遊び

水鉄砲や水風船などで遊ぶのもおすすめ。家族や友達と水をかけあえば、楽しみながら涼しく過ごすことができますね。着替えやタオルも忘れずに持っていきましょう。

公園は「人と出会い、つながる場所」

木俣さん

公園は親子で遊ぶだけではなく、同年代の子どもと出会い、「仲間と遊ぶ楽しさ」を感じられることも魅力だと木俣さんは話します。

「子どもは大人の様子をよく見ています。特に小さな子どもは、親の姿から人との関わり方を学びます。子どもと一緒に鬼ごっこをしたり、チョウを追いかけたりしている時に、一緒に遊びたそうにしている子や保護者に『一緒に遊ぶ?』と気軽に声をかけてみましょう。そのような場面を何度か経験するうちに、子どもも自然と友達を誘えるようになります。親がほかの人と楽しそうに会話したり、一緒に遊んだりする姿は、子どものコミュニケーション力を育むきっかけにもなります」

遊具が使えない時でも、公園には子どもの好奇心を刺激する自然や、人との出会いがあります。親子で公園ならではの発見や交流を楽しんでみませんか。

取材を終えて

浜松市では公園の噴水やベンチなども老朽化が進む中、子どもの安全のため遊具対策を最優先で進めているそうです。一方で、マナー違反によるトラブルが増え、トイレや水場におむつやゴミが詰まり、突発的な補修に追われることも多いとのこと。遊具の補修を着実に進めるためにも、一人ひとりがマナーを守って公園を利用する大切さを感じました。

遊具が使えなくても公園は子どもにとって大切な遊びや交流の場。人や自然との出会いを楽しみながら、公園で過ごす時間を大切にしたいと思いました。

取材・執筆/北 美緒

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