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子どもの新型コロナワクチン、接種した?しない?
5歳から11歳の子どもへの新型コロナワクチン接種が始まり数か月が経ちました。国の統計では、5歳から11歳の子どものワクチン接種率は18.3%(2022年8月5日公表 2回接種完了者の割合)となっています。子どものワクチン接種は各家庭の判断に任されており、接種するべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。また、アンケート実施期間中に第7波が押し寄せ、この夏休み中にワクチン接種をと考えている方もいるかもしれません。
そこで今回のパパママインタビューでは、5歳から11歳までの子どもを持つパパママに、現在の接種状況や新型コロナワクチン接種に対する思いなどを伺いました。
アンケート実施期間 2022年7月1日~31日
対象 小学生以下の子どものいる家庭
回答総数 128件
迷っている、様子見の人が全体の4割 年齢別で差異も
Q.お子さんは新型コロナワクチン接種をしましたか?(5歳から11歳)
アンケートでは、子どもの新型コロナワクチンを接種した、接種すると決めている人は31%いました。一方で、未定(迷っている、様子見)が4割、接種しないが約3割と、ワクチン接種に慎重な声が全体の約7割に上り、子どもを持つパパママが新型コロナワクチン接種に対して不安な点があることが伺えました。
年齢別の接種状況
また、接種状況を年齢別で見てみると、子どもの年齢が高くなるにつれて2回接種済みの割合が増えているのに対し、未就学(5歳~6歳)では未定も含めると接種していない人の割合が7割以上に上りました。
就労別の接種状況
親の就労状況によっても違いが見られ、専業主婦(夫)の親は未定と答えた人が31%だったのに対し、働いている親(育休中)では未定と答えた人が42%となっており、働いている親の方がより迷っている様子が見受けられました。
不安要素は副反応と将来的なからだへの影響
全体の約7割がワクチン未接種であった今回のアンケート。パパママたちが子どもの新型コロナワクチン接種に対して、不安に思うことにはどんなことがあるのかを聞いています。
Q.ワクチン接種に対して不安に思うことは何ですか?(複数回答)
不安に思うことで一番多かった意見は、副反応や体調への影響、次いでからだへの将来的な影響となりました。続いて、接種の効果、重症化しにくいと言われている子どもへの接種の必要性となり、ワクチンを接種することによる小さな子どものからだへの負担を心配する意見が目立ちました。
また、今回のアンケートではワクチン接種によるからだへの影響に不安を持つ親は、未定、接種しないとしている人が7~8割に上りました。
接種前に知りたい(知りたかった)ことや不安に思う(思った)こと
子どもの新型コロナワクチン接種にあたり、知りたいことや不安に思うことを聞いたところ、基礎疾患のある場合や罹患済みの場合はどうしたらよいか、副反応についての不安、まだデータが少ないワクチンを接種することへの不安、接種会場や時間の案内がわかりづらい、などの声がありました。
株が変わって今打っているワクチンの効果があるのか。(未定(迷っている、様子見)、6歳ママ)
持病のある子どもが打ってもよいのかどうか。(2回接種済み、7歳ママ)
すでに罹患済みなのですが、接種の必要があるのか?(未定(迷っている、様子見)、8歳ママ)
接種して何年後のデータがないので不安(未定(迷っている、様子見)、6歳ママ)
接種の効果があるか分からないのに、いまだに推奨されていること。浜松市含め、行政が何を考えているのか分からず不安です。(接種しない、5歳ママ)
接種後の副反応の事例。市内の子どもの接種率。接種ができる会場や時間の案内(チラシ上でかかりつけで打てると見たのに実際は基礎疾患ありしか受け付けておらず齟齬があった、大人向けの情報より自分から積極的にアクセスしないと場所日程が分かりづらかった。)(接種予定あり、7歳ママ)
皆、どうしているのか。浜松市教育委員会から、文書で、「接種したかどうか、聞かないこと。」とあり、人に聞きにくい。(未定(迷っている、様子見)、7歳ママ)
接種を決断した理由はなに?
子どもの新型コロナワクチン接種に迷いがある人が多くいる一方で、ワクチン接種をさせた人もいます。どんなことが子どもの新型コロナワクチン接種の決め手となったのでしょうか。
Q.接種を決断した理由を教えてください。(複数回答)
ワクチン接種を決断した理由を聞いたところ、感染や重症化の防止、安心した日常生活を送りたい、と言った理由が上位に挙げられ、長引くコロナ禍を少しでも安心して暮らしたいという思いが垣間見える結果となりました。続いて、子どもは副反応が比較的軽いと聞いた、家庭の事情、子どもに持病がある、接種の時間やタイミングがとれたなどとなり、中には少数ですが子ども自身が希望したという声もありました。子どもの年齢が上がると、子ども自身がワクチン接種の意志を持つ子もいました。
子どもが新型コロナワクチンを接種することへの思い
各家庭に判断が任されている子どもの新型コロナワクチン接種。感染が防げるのならワクチン接種をしたいけれど、その効果や副反応などの判断材料は少なく、親がワクチン接種の有無を判断をするには難しいものがあります。そんな中、子どもが新型コロナワクチンを接種することへの切実な思い、迷いなど親が葛藤する様子が見てとれる様々な意見が寄せられました。
何が正しいのが情報が錯綜する中、親の一存で身体的な事を決めてしまうことに迷いも感じた。医療従事者側からは積極的接種推進の意見しか出ないと思うが、別の意見も聞きつつ決定できる空気があるとより安心できると思った。(接種予定あり、7歳ママ)
周囲にワクチンに対する偏見があるように思います。1人でも多くの人が接種することで、蔓延しにくい環境をつくる=医療崩壊を未然に防ぎ1人でも多くの命が助かって欲しい。子どもとそう話して接種することにしました。(2回接種済み、8歳ママ)
大人も子どもも各家庭それぞれと思います。(2回接種済み、7歳パパ)
接種しなくて良いなら、なるべく接種しない方が良いと思います。ただ、同居家族に高齢者が居るのと、寒い季節になると、感染拡大が懸念されるので、今のうちに接種しようと思いました。(接種予定あり、7歳ママ)
かかりつけの小児科の先生も、あまり接種の必要性は感じないとおっしゃっていました。先生によってもいろいろな意見がある中、親が判断するのは難しいです。(未定(迷っている、様子見)、8歳ママ)
私は今は、接種しなくてもいいと思っています。どのワクチンにも、副反応はあると思いますが、先々の身体への影響がまだはっきりしていない状態で、接種させるのは、やはり気が進みません。(未定(迷っている、様子見)、8歳ママ)
親が自分で判断するための材料に偏りを感じる。副反応への補助がないように思う。自己責任ということを全面にだす割には、接種をさせるように誘導する発信が多く、不信感を感じる。(接種しない、9歳パパ)
まとめ
新型コロナウイルス感染拡大が始まってからのこの2年間、誰もが経験のない事態が相次ぎ、日々の暮らしの中でも戸惑うことが多くあったのではないでしょうか。そんな中登場した新型コロナワクチンに、感染拡大防止への期待が寄せられています。今回のアンケート結果では、子どもの新型コロナワクチン接種について難しい判断を任されているパパママの悩む声が多く聞かれました。ワクチンが感染拡大防止に重要な役割を担っていることは理解しているものの、大人でも心配だった副反応のことを考えると未来ある子どもへの接種について不安が募るのはなおさらです。
今まで科学的知見を整理する必要があるとして見送られていた子どもへの新型コロナワクチン接種ですが、厚生労働省ではワクチン接種を保護者の努力義務とする動きも出ています。悩んだ場合は抱え込まず、かかりつけ医や浜松市新型コロナワクチン専用ダイヤルなどに相談するのもひとつでしょう。季節を問わず猛威を奮う新型コロナウイルスですが、1日も早く収束し、親も子も安心して過ごせる毎日が来ることを願わずにはいられません。
重い副反応が出るリスクがあるか?またその際の対応方法(2回接種済み、7歳パパ)