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子育ての常識今昔 何が変わった?

祖父母に孫の世話を頼んだら自分の方法とは違っていてびっくりした、という経験はありませんか?私たちの生活スタイルが20~30年前とはずいぶん違うように、時代の流れとともに子育ての方法も変化しています。
今回の特集記事は、昔とは変わった子育ての方法や常識を紹介します。ぜひ世代間での会話のきっかけにしてください。

授乳・食事 何が変わった?

離乳食早期の果汁は不要に

離乳食開始時期

昔は母乳・ミルク以外の味を覚える時期として、3~4か月頃から果汁や野菜スープ、重湯を飲ませていましたが、現在では5~6か月頃に10倍がゆからスタートすると離乳食教室などで教わります。

赤ちゃんのお風呂あがりの水分補給は白湯から母乳・ミルクへ

白湯からミルクへ

祖父母世代が子育てをしていた頃は、お風呂あがりの赤ちゃんに白湯か薄い麦茶をあげるのが一般的でした。ただ、中には「白湯をあげるように言われていたが、面倒なので母乳をあげていた」という人もいました。
最近は赤ちゃんの月齢にもよりますが、母乳・ミルクがスタンダードになっています。

断乳(卒乳)の年齢の区切りはなくなる方向へ

卒乳時期の変化

現在の卒乳は、子どもの様子やママの体調・仕事復帰などに合わせ進めていくとされています。

健康や病気の対応 何が変わった?

定期予防接種の回数が増加

定期予防接種の回数変遷

さまざまな種類のワクチンを費用負担もほとんどなく接種できることはありがたいですね。ただし、接種の回数が大幅に増え接種スケジュールの管理が大変になっていることは、今のパパママの誰もがうなずくところではないでしょうか。

赤ちゃんは厚着から薄着へ

赤ちゃんは厚着から薄着

体温調節を上手にできない赤ちゃんは厚着させると熱を逃がすことができなくなるため、薄着がよいとされています。現在でも「素足の赤ちゃんをベビーカーに乗せていると、通りすがりの高齢者から『寒くないの?』と言われた」という声がありました。

発熱時に冷やすのはおでこではなく首筋や脇の下

発熱時に冷やす場所

おでこを冷やすと気持ちいいですが、解熱の効果としては太い血管が体の表面近くを通っている場所を冷やすほうが高くなります。今では熱中症の対応としても見かける方法ですね。

鼻血が出たら上を向かせるのではなく少し下を向かせる

鼻血の対応

鼻血を飲み込むと気持ち悪くなって吐いてしまうことがあるため、現在では出血部分を上からつまみ、少し下を向くのがよいそうです。「昔は鼻の穴にティッシュを詰めて上を向いて首の後ろをトントンたたいていた」という声もありました。

パパの子育て参加やコミュニケーション 何が変わった?

「3歳児神話」の言葉を聞かなくなった

3歳児神話グラフ

浜松市こども計画によると、2024年4月時点の2歳児の保育所等利用率は57.3%です。浜松市では、2歳時点で半数以上の子どもがいつもママと一緒にいるわけではないことがわかります。

パパの子育てが当たり前に

パパの子育て変遷

現在ではパパが園の送迎をしたりパパと子どもだけででかけたりする様子を見かけますが、20年以上前に子育てをした先輩ママたちは「園の送迎時や学校行事でパパを見かけることは、まずなかった」と口を揃えます。そういえば「イクメン」という言葉もいつの間にか聞かなくなりましたね。

子育ての情報源はママ友との井戸端会議からネットへ

井戸端会議からネット

「幼稚園バス集合場所のママ友井戸端会議で、小学校の情報などを仕入れていた」とは、15年ほど前に子育てしていた先輩ママの声。保育園の通園や共働きによる個別送迎の家庭が増え、道端などでママたちの井戸端会議を見る機会は減りました。人からの情報収集が減った分、多くのパパママが個々でネットから情報を得ているのでしょう。

育児グッズや子どもの遊び場 何が変わった?

抱っこひもの流行の変遷

抱っこひもの変遷

「昔の抱っこひもは父親には小さすぎて使えなかった」という声がありました。現在のものは、サイズはもちろんデザイン性も誰が着用しても違和感のないものになっています。

知ってる?今は見かけなくなった育児グッズ

見かけない育児グッズ

先輩ママもびっくり!昔はなかった便利育児グッズ

便利グッズ

 

浜松市ではなかよし館や子育て広場などの遊び場の設置を経て、2011年から現在の形態での子育て支援ひろば・親子ひろばの運用が始まりました。浜松こども館のオープンは2001年、遊び場が併設されていることの多い浜松の大型ショッピングモールも、2000年代から次々とオープンしています。

子育てのジェネレーションギャップの乗り切り方を助産師に聞きました

子どもの世話の方法で祖父母と言い争いになってしまったことはありませんか。パパママ、祖父母とも子どもを思ってのことだけに、どう矛先を収めたらよいのか難しいですね。そこで、祖父母世代の子育ても現代の子育ての状況も知る浜松市助産師会会長の齋藤由美さんにヒントを聞きました。

「思いをきちんと言葉にすること」が一番大事

齋藤由美さん

パパママ、祖父母どちらにも共通することは「お互いに伝えることをさぼらずに、よく話すこと」、これに尽きます。パパママは助けてほしいときには「こういう状況だから助けてほしい、こんなことを手伝ってほしい」としっかり伝えるべきだし、頼まれる側の祖父母は、できないことがある時はそれをしっかり伝えることが大切です。

誰もが「自分の方法が正しい」と思っているところに、「そんなやり方やめて!」とだけ言われると頭にくるのは当然です。「今はこうすると教室で習ったから、こうしてほしい」と理由や具体的な方法を伝え、必要な道具があればパパママの側が準備をすること。そうすれば相手も納得してくれます。ただし、家庭のルールは人それぞれ。他人は自分とまったく同じことはできないし、いくら実の親子であってもマイルールを全部のんでくれるとは限らないことは、肝に銘じておきましょう。
祖父母が昔の方法で世話をしていたら、「昔はそうだったんですね」とまずは受け止めること。そうするとお互いが昔と今の違いに気づくことができるし、祖父母に対し「忙しいなか子育てを手伝ってくれてありがとう」と感謝の気持ちを持つことができます。

祖父母にとって孫はかわいいものです。そして孫が祖父母とかかわり、時には甘やかされることは、孫の権利でもあります。パパママは「子どもにとって許される世界が広がっている、いつもとは違う家庭の文化を経験させてもらっている」と、おおらかに構えることも必要なのではないでしょうか。

子育てに絶対はないし、時代ごとの流行もあります。今のパパママの子育ても、そのうち流行遅れになるものがあるでしょう。それを知ったうえで、お互いに「思いの部分まで」たくさん話し合ってください。

取材を終えて

2025年8月に第5子を出産したタレントの辻希美さんがYouTubeで「子育てはきょうだい間でも違うのに、祖父母の時代とは違いすぎる」と語っていましたが、今回の取材はまさにそれを裏付けるものとなりました。

祖父母世代とのジェネレーションギャップを「え~、ダサい」「時代遅れ」だけではなく、お互いの会話のチャンス、子どもにとっては経験値を上げるチャンスととらえることができれば、子育てがちょっと楽しくなりそうですね。
現在のパパママの多くが、「古い昔の子育て」でここまで育ってきているはずです。こだわりや許容範囲は一人ひとり違いますが、「忙しいときこそ、ちょっとおおらかに」を忘れず、自分の子育ても楽しんでいきたいと思います。

おまけ:あなたは信じる?子育ての言い伝え

最近あまり聞かなくなった子育てに関する言い伝えの一部を紹介します。信じるかどうかはあなた次第!

  • 乳歯が抜けたら「大人の歯がちゃんとした向きに生えるように」と上の歯は縁の下に、下の歯は天井に投げる。
  • 赤ちゃんが激しく泣いているときは「疳(かん)の虫」がいるとして、虫封じをする。
  • 風邪をひいたらネギを首に巻く。ネギを食べたら頭がよくなる。

取材・執筆/藤田 麻希子

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