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ハートフルマークでハートフルな社会に

障がいのある子どもたちの社会参加を手助けするためにどうしたらいいかを考える親や支援者が集まって、ハートフルマークを作ったそうです。見た目にわからない障がいのことやハートフルマークの使い方について教えてもらいました。

ハート

プロジェクトが結成されたきっかけを教えてください。

法律や社会情勢の変化に伴い、障がいのある人たちも「地域社会」で生活することが望まれるようになりました。地域社会で生きていくためには、地域の人たちと関わる経験が必要です。子どもたちは、地域社会の力を借りて成長していくものですが、特に発達障がいの子どもたちは、周りの人の力を必要としています。
発達障がいのある人たちが、社会的スキルを身に付けていくことは、容易なことではありませんが、「発達していく障がい」であるため、学習し訓練を重ねることでゆっくりと、習得して行くことができます。保護者たちは、地域社会と関わり、その力を借りながら、子どもの生きる力を育てて行きたいと願っています。

そこで、地域社会の人たちに理解して頂こうと、子どもを連れて外へ出る活動を始めましました。その時、この子どもたちが“地域社会の人たちの力を借りて、育っていく子どもたち”だということを、知っていただく必要性を感じました。
そのためのツールとして作成したこのカードは、子どもたちが地域社会の人たちと共に生きていくために、努力し、学習しているというメッセージなのです。

具体的にはどんな発達障がいなのでしょうか?

見た目に障がいの有無がわかりにくく、周囲から誤解を受けやすい障がいに、自閉症・アスペルガー症候群・ADHD・LDなどの発達障がいがあげられます。

1.自閉症とは

心理的な原因で生じる情緒障がいではありません。
「無口な人」「ひっこみ思案」といった内向的な性格をさすのではありません。
「ノイローゼ」「心身症」などの精神の病気ではありません。
自閉症の人は、情報(見たり聞いたりしたこと)を普通の人と同じように理解しているとは限りません。音の聞こえ方や、視界の広さやピントの合わせ方なども普通の人と違う場合があります。
また、人と関わることや、自分の気持ちを伝えたり相手の気持ちをくみとることなどが、とても苦手です。しかし、人が嫌いな訳ではありません。
五感の過敏さと鈍さ、体の機能の発達の未熟さや不器用さなどもあります。そのため、端から見ていると、自分勝手な行動をしているように見えることがあります。

2.ADHD(注意欠陥・多動性障がい)とは?

ADHDは、自分の動きをコントロールする力が弱く、行動面に現れる障がいです。注意力が弱かったり、集中が続かなかったり、衝動的に動いたりしやすく、多動であったり、過剰にお喋りであったりします。考えればわかるのに、考える前に行動してしまい、トラブルになったりします。また、先生のお話の途中で答えを言ってしまったり、プリントの途中で注意がそれてしまい、続けられなくなってしまうことがあります。そのため、小さい時から叱られることが多く、時として自己肯定感が傷つき、自分に自信が持てなくなり、二次障がいを起こしてしまうケースもあります。
ほんの少しの配慮により、トラブルを回避し、自己肯定感を維持していくことで、充分に社会で生きていける能力があります。

3.LD(学習障がい)とは?

LDの人は、全体的に知的な遅れはないが、学習に必要な「聞く・書く・話す・読む・計算する・推論する」の能力のうち一つまたは二つ以上が、なかなか身に付かないという「学習に関する障がい」です。人によって、どの部分に問題を持っているのか違うので、表れ方はいろいろです。例えば聞くことに問題のある人は、大勢の中で指示されてもうまく理解できなかったり、グループの話し合いについて行けなかったりします。また、話すことに問題のある人は、言おうとする言葉がなかなか出てこないため、意味がわかるように話すことがうまくできません。このようにLDの人の「遅れ」は、一部分あるいはいくつかの部分に限定されています。

  • 上記は各発達障がいの特徴の一部です。また、特徴には個人差があります。
  • 上記の3つの障がいは、原因が同じ中枢神経系にあるため、表れる症状が似ていたり、同時に障がいが表れる場合もあります。

原因は、まだ解明されていませんが、脳の中枢機能に何らかの障がいがあるのではないかと考えられています。この障がいは、生まれつきの特性で、しつけの問題や、家庭の事情から起こるものではありません。また、本人が怠けている訳でも、能力が劣っている訳でもありません。完全に治るものではありませんが、適切な指導・支援によって成長・発達し、社会に適応していくことが可能です。ご理解のうえ、温かい目で見守って頂けますよう、お願い申し上げます。

ハートフルマークの具体的な使い方を教えてください

ハートフル・カード

ハートフルマークの付いた、名刺サイズのカード
紹介カードとして、理解を進めるために利用

  • 保護者記入欄に「子どもの特性」「お願い事項」等を記入
  • 利用商店・医院・公共機関などに働きかけるツールとして
  • 子どもの特性を知らせるツールとして

ケースに入れ、子どもに付ける

  • 保護者記入欄に「子どもの特性」「連絡先」等を記入
  • 「練習中」に気付いてもらう目印として
  • 「迷子札」として

ハートフル・ポスター

ハートフルマークの付いたポスター
協力店舗・医院・施設等に貼って頂く

  • 発達障がいへの認知を広げる
  • 当事者が利用しやすい環境をつくる

問い合わせ先:

アクティブ・ハートフル・プロジェクト 事務局 村松良子
Tel:053-485-5152
mail:fkgrp012@ybb.ne.jp

発達障がいの子どもたちを理解するために

ふしぎわーるど ふしぎわーるど2

のぞいてごらん
ちょっと気になる子どもたちのエピソード集

「ふしぎわーるど」 「ふしぎわーるど・2」

発達障がいのある子どもに関わる親たちが作成しました。

編集・発行:アクティブ
頒価:各500円


 

 取材ママの感想

少し前に厚生労働省が主体となって、マタニティマークを発表しましたね。
妊婦さんが身につけることで周囲の方に妊産婦であることを知らせることができます。
このハートフルマークも浜松から全国へと広がり、見た目にわからない障がいをもった子どもが地域社会で理解される一助になり、ハートのイラストのように温かい社会になるといいですね。

取材・文/はままつ子育てネットワーク ぴっぴ

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