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丸尾興商株式会社 男女共同参画が子育て支援につながる

男女共同参画に取り組む企業として、平成16年度知事褒章受章 (静岡県より男女共同参画社会づくり活動に対する事務所部門で受賞)をした丸尾興商株式会社のレポートを掲載します。

男女共同参画の取り組み

社員

全員が正社員

丸尾興商株式会社は機械工具・管工機材・電機機器・住宅設備機器・化成品を擁する総合商社で、 社員約180名は全員が正社員です。

役割分担をしながら、男女差なく能力を認める

男性と女性はほぼ半数で、運搬・力仕事を伴う外回り営業は男性、仕入・発注・経理などは主に女性が担当をしています。
もともと男女共同参画を意識していたわけではないとのことです。ごくあたりまえに男性・女性の区別なく能力を認めて、女性にも重要な仕事を任せる姿勢を とっており、仕事内容を熟知している女性の各主任に女性社員の配属を任せ、人柄・適性から判断をして適材適所に配置させています。(丸尾興商では、係長相当職以上に占める女性の割合が28.6%(国の目標は30%)とたいへん高い数字です。)

トップの経営理念や方針

営業所単位で週1回全体会議を開き、打ち合わせや勉強会などの他、トップの経営理念や方針をいつも社員全体に行き渡るように配慮しています。

社風がだいじ

男女平等の社風は、自然に整えられてきたのだそうです。役職者も皆同じ。社長自ら、一般社員と同じフロアに机を並べて仕事をしています。常にトップは社員を見守っているのですね。

家族の理解もだいじ

長時間働く社員に対して、家族の理解は必要です。そのため、社員の家族に年末のお歳暮を渡すのが習慣となり、毎回、社長自ら家族宛てに感謝の気持ちと会社の方針を手紙に託して渡しています。中小企業ならではのアットホームな社風がうかがわれます。

男女を問わず生涯働き続けられる制度

働く

再雇用もメリットがある

女性は会社にとってたいへんな戦力です。女性が、結婚や子育てで退職してもひと段落したら再雇用は可能です。これまでのキャリアを継続させることは会社にとってもメリットがあります。
当社には、男女問わず60歳以上でも勤めることができる永久就職制度があります。この制度ができた10年前は、リストラできない経営者は経営者ではないと いわれていたほど、企業を取り巻く経営環境は今とははまったく違ったようです。同業者のほとんどがリストラを断行している中、中小企業200名たらずの会 社だから、せめて当社だけはやめようと当時の経営ムードに逆らい、元気にやる気のあるものは働いていただこうと設けられた制度だそうです。

育児休業

意外なことに、これまであまり育児休業をとった経験者はいないとのこと。というのも、女性の場合、本人の意志にかかわらず、結婚で遠くに嫁いでしまったり、 結婚したら退職という家族の考えによって辞めてしまったりする人が多いからだそうです。育児休業中は、雇用保険から育児休業給付金として休業前の賃金の 30%が支払われることになっています。男性の育児休業取得が勧められていますが、男女どちらの賃金が高いかを考えると、家庭内で収入の多いほうは育児休 業をとらないのが現実ではないでしょうか。せっかく制度があっても活用されていないのはもったいないですね。

中小企業ならではの小回りが利く対応

企業としては利益を得ることが第一で、会社を継続させることが重要なことです。
そのためには社員が効率よく働きやすい環境が必要だということを経営者もわかっていて、 子どもの運動会、参観会など、申し出があれば時間単位の外出が認められています。
これができるのは、“チームで仕事をしている”からです。そして、なによりも社員同士ひとりひとりの助け合いがあるからだと思います。

会社概要

丸尾興商株式会社 静岡県袋井市川井981番地 
TEL:0538-43-3121(大代表) FAX:0538-43-2590(代表)
URL:http://www.maruo.ne.jp/

取材ママの感想 

男性も女性も互いの性を柔軟に受け入れ、区別なく仕事ができる状況は、なんといってもトップの社長および重役の考えや方針によるものだということがよくわかりました。子育て中の社員もいれば、介護をする必要のある家族がいる社員もいます。企業としては、利益第一主義ですが、丸尾興商は職場環境をよくすることで仕事の生産性が上がることをしっかりと把握されています。まさに中小企業のよさは、小回りが利くことなのですね。
浜松には多くの中小企業があるということですが、どのようになっているのか調べてみたくなりました。
「男女共同参画で受賞はしたけれど、子育て支援とは結びつかないのでは・・・」と何度も「?」と豊田氏からは発せられましたが、打ち合わせをしていくうちに、フォーラム当日、「男女共同参画は子育て支援につながる重要なこと」と発言してくださいました。企業が変われば、仕事も子育ても大いに変わりますよね。こうした企業がモデルとなって、今後、たくさん増えることに大いに期待をよせたいです。

この記事は、2007年2月18日(日)「家庭教育・次世代育成地域協働フォーラムinはままつ」
「仕事と子育ての両立支援」分科会にて事例発表者として丸尾興商株式会社取締役 豊田浩子氏よりお話をいただいた内容に基づき掲載しています。

取材・文 はままつ子育てネットワーク ぴっぴ/hiro

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