ぴっぴの防災ブログ

防災対策で重要な女性の視点

2009年1月26日

今回は、1月24日(土)、あいホールで行われた講演会「報道されなかった阪神淡路大震災~女性の視点から検証する~」で講師のNPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ代表の正井礼子氏の話で、印象的だったことを書きます。

◆女性や子どもへの性的被害
女性や幼い子どもが犠牲となる性被害は、時間帯に関係なく、女性の年齢にも関係なく、避難所・仮設住宅・昼間の校庭(学校の体育館などが避難所となるので)・夜道などでたくさん起こったそうです。それは、聞けば聞くほどつらくなるような話でした。

さらに追い討ちをかけた実話が、性的被害があったということで、警察がその避難所に調べに来た時に、その避難所の責任者が、
「加害者も被災者や。大目にみたれ。」
と言ったという話でした。被災後の混乱や疲労などが人々をどこか異常にしてしまったかもしれないけれど、女性として、言葉には到底できない悔しさと怒りを感じました。

◆避難所生活での問題
避難所生活では、着替えをしたくても着替えのスペースがなく、中高校生などはバスタオルなどを巻いて着替えていると、それを横でずっと見られていたことで、精神的につらい思いをした女性が多く、現在トラウマになっている人がたくさんいるそうです。

トイレの2~3時間待ちは当たり前、囲いのテントが風でまくれあがることや中の人のシルエットが丸見えの状態、男女混合トイレで仕切りもないけれども、それを使うしかなかったこと、身障者用などは用意されていないことなど、トイレだけでも相当な問題があったようです。
そして、花王(株)が生理用ナプキンを大量に寄付した時に、西宮では、女性ひとりに1日分としてたった1個しか配布されなかったということもあったようです。

◆妊婦や乳幼児を抱えた生活での問題
妊婦さんは、毎日配給されるカップめんやおにぎりだけで、おなかの赤ちゃんがちゃんと育つのか心配だったそうです。
乳幼児健診は、災害の後しばらくなくなり、保健婦は、寒い避難所生活でバタバタとたくさんの高齢者が倒れた(長田地区で、地震の時に火災がたくさん起こったのでので、避難所内ではストーブを焚いてはいけないというルールだったそうです。)ことにより、乳幼児を抱えた母親のところを回るということは後回しになったそうです。さらに、図書館も閉鎖・本屋も開いていないので、育児情報が全くなく、不安を抱えたまま生活していた人が多かったそうです。

◆これらの問題を解決することや、事件を起こさないようにするために大切なこと。

・あまりに長すぎるプライバシーのない生活は人権侵害であるので、避難所には、家族単位のスペースや、女性専用のスペース、授乳室や男女別の更衣室を確保すること。

・避難所は学校が使われるが、洗濯機を使っての洗濯や、家庭科室を使用しての炊事ができるように、あらかじめ防災計画などに盛り込んでおくこと。(神戸では、学校の許可が下りずに、女性が不便な思いをした。)

・女性用品・乳幼児用品・妊婦の食事など、女性のニーズが考慮されるべき。

・女性や子どもへの性暴力を防止する。

などのことを、防災対策を考える会議・審議会や、防災担当課、避難所や仮設住宅の運営責任者などに女性がかならず参画することが大切だと、正木氏は言っていました。
実際に、女性が意見を言えその意見が実際に採用されるには、全体の最低3割は女性が入っていないと、かき消されてしまうことが多いそうです。

防災対策は、地域性によってもその対策は違うので、地域ごとに、女性を含めた上での対策をしていかないといけないと感じました。また、今回のような実話を、防災に関わる審議会や会議のメンバー、行政の方たち、自治会などの組織の方たちなどに聞いて、防災の現場に活かしてほしいと思います。
また、私たちもつらい話だけれど、防災ワークショップなどで伝えていかないといけないと思います。

(わかば)
見聞録・体験記