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じゃぐちをあけると

【おすすめの年齢:3歳から】

気温が上がり、水遊びが楽しい季節になりました。 
水は、子どもも大人もプールやお風呂で身近な存在ではありますが、水というものを知ったばかりのお子さんに、液体のため形が多様に変化するという水の特徴をわかりやすく伝えているのがこの絵本です。 

絵本は「じゃぐちをあけると みずが でる」という文から始まります。最初は蛇口から流れる水を指でそっとさわってみます。指に当たった水は、弾かれて水が飛びます。手のひらで流水を挟んでたたくと弾けた水滴は手の周り全体に飛び散ります。手でふれるやりかたを変えるだけでも変化がでるのです。 

そのあとは、コップやスプーンなどおうちにあるものを使って、蛇口から流れる水の変化を紹介しています。コップを使うときは、流水をコップのふちに当てるか、側面全体に当てるかで水のかたちがずいぶん変わります。同様に、スプーンも当て方によって水のかたちが変わることがわかります。「こんなかたちになるんだ」と大人も驚くのではないでしょうか。物と水との共演でできる美しい水のかたちは親子で見とれそうです。

最後に、フライパンをつかい、水をためる様子が描かれます。するとたまった水の水面は、波打つ海のようになります。小さなお子さんにとっては、フライパンのような大きなものに水がたまるのはダイナミックに感じるかもしれません。水のたまったそのフライパンの水面に静かにしずくを落とすと輪が広がります。ずっと見ていたいと思う子もいるかもしれませんね。 最後は「じゃぐちをしめて はい おしまい」という一文で水遊びが終わります。 

水の性質を大人が言葉だけで説明するのは意外に難しいのではないかと思います。わかりやすい絵と、おうちにある道具を利用した事例で、科学にふれることができる1冊です。 おうちで気軽に水とふれあえる体験ができます。外で水遊びができない雨の日に楽しんでもよいでしょう。 

紹介した絵本

文/浜松市立中央図書館 池川里果

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