ぴっぴの防災ブログ

『未曾有と想定外 ~東日本大震災に学ぶ~』

2019年12月9日

東日本大震災が起こった時に、「未曾有の出来事」と言われました。しかし「未曾有」とは、「個人的には未体験」という意味ではなく、「歴史上いまだかつてない」という意味だと著者は言います。

未曾有と想定外─東日本大震災に学ぶ (講談社現代新書)
畑村 洋太郎
講談社
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さらに、物理学者の寺田寅彦は、「『自然』は過去の習慣に忠実である。地震や津浪は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである。」という言葉を引用しています。つまり、どんなに大規模な災害でも、実は歴史の中で繰り返し起こっているということです。そこで著者は、東日本大震災は未曾有の出来事だということによって、「未曾有のことが起きたのだから仕方ない」となってしまうことに対して注意を促しています。ちなみに、「天災は忘れた頃にやって来る」という有名な言葉は、寺田寅彦のものと言われています。

未来のことは誰にもわかりません。もしかしたら今後、「未曾有の出来事」に襲われるかもしれません。例えそうであったとしても、災害に備える意識は、「●●だから仕方ない」と諦めてしまっては何も始まらないのではないかと考えさせられる本です。

(わかば)
本の紹介