子育てのヒント

助産師たちのつぶやき ~私が伝えたいこと~

2019年11月9日

助産師たちのつぶやき朝晩の冷えもぐっと厳しくなり、秋が深まってきていますね。季節の変わり目は、体調を崩される方が多いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。冷えは万病のもとと言いますので、体調管理にはくれぐれもお気をつけてくださいね。特に妊婦さんは体を冷やさない格好で、温かくしてお過ごしください。

さて、今回は私が助産師を志したきっかけについてお話させていただきたいと思います。私は昨年4月に助産師1年目として医療センターに入職し、お母さんと赤ちゃんに笑顔で寄り添えるよう日々奮闘しております。そんな私には、小学生になる男の子が2人います。この2人の子どもの妊娠出産を通して、私は助産師を志すようになりました。

第一子を妊娠したとき、私は出産や育児についての知識が全くありませんでした。周りに出産経験のある友人はいたものの、妊娠出産は十人十色で同じ悩みを共有できる友人は近くにおりませんでした。出産予定日も近づき、心配や悩みは大きくなる一方でしたが、その時通っていた病院では相談しても話を聞いてもらえず「心配ないよ」と言われるだけで、私の不安な気持ちは伝わっていないのだろうなという思いばかりが募っていきました。予定日を一週間過ぎ、長男を出産したのですが、その時も自分の出産を自分のものとしてとらえることができないままの出産となり、ただただ痛みと戦っているような感覚でした。その後も産後のマイナートラブルや授乳のことで悩み、育児を楽しいと思えない時もありました。次男を出産した時も、経産婦だからという理由で「大丈夫でしょう」と言われてしまうことに、抵抗を持ちながら出産をし、二人の育児を行ってきました。今振り返ってみると、妊娠出産を通して、当時抱えていた不安や悩みを聞いてもらえなかったことが何よりも辛い思い出となり、私の中に残っています。この辛かった経験を通して、私は助産師を志すようになりました。

赤ちゃんの誕生

家族が増えるということは、とても奇跡的で素敵なこと。大切な我が子を思うからこその不安はつきものですが、その大切な時が不安や悩みで埋め尽くされてしまっては少し悲しいことですよね。不安や悩みを少しでも減らし、妊娠出産を楽しむことで、その先に待っている育児も前向きなスタートがきれると私は考えています。そんな大切な時に関わらせていただける助産師という職はとても素敵であり、また責任重大だと毎日感じております。夢が叶い、助産師となった今、母親学級において出産予定日を控えた妊婦さんへお話をさせていただく機会があります。その時に私が特に伝えたいことは、妊娠出産を具体的にイメージし、前向きに自分で乗り越えていくということです。妊娠中には我慢しなければいけないことも少なくないし、陣痛が始まれば痛みで先が見えないと思えるときもあります。でもその先には、今までの人生で感じたことのない達成感と我が子に会えた感動が待っています。だからこそ妊娠出産を楽しんでほしいということを、強く伝えていきたいです。可愛い我が子に笑顔で対面できるよう私たち助産師も全力でサポートさせていただきます。不安に思うことや悩みは一緒に考えましょう。陣痛の痛みで負けそうな時も、ご家族と一緒に可能な限りサポートさせていただきます。これから出産を控えている妊婦さんやご家族が、笑顔で我が子と対面できるよう心から応援しています。

 文/浜松医療センター 助産師 渡辺里沙

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