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いざ出産!その時上の子はどうする? 2人目妊娠中から考えておきたいこと

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新しい家族を迎える時、パパ、ママ、上の子、それぞれの環境に変化が訪れます。特に出産入院中、上の子がどう過ごすのかはこれから出産を控えるパパママにとって気になるところでしょう。そこで今回は、第2子以降の出産に向けての準備について、病院や先輩ママに取材しました。知っておくと助かるサポートも合わせてお届けします。

バースプランを立て、家族で出産に向けて準備を

第2子以降妊娠中に産院で進める出産に向けての準備について、浜松市内の産婦人科専門医院「かば記念病院」看護師長で助産師の橋本扶美江さんに聞きました。

橋本さん

当院では分娩予約時に、出産の際に上の子はどうするかを必ず聞いています。パパがいる時、いない時、実家に頼めることはあるか、ママ友など近所に頼れる人はいるかなど、出産に向けてシミュレーションをしてもらいます。それは、どう周りにお願いし、対応していくかを夫婦で話すことが大切だと考えているからです。
計画を立てる中で困ったことが出てきた場合は、健診時などに話してもらいアドバイスをしています。「陣痛が来た時、パパがいないと病院まで行く手段がなくてどうしよう」「そんな場合は、マタニティタクシーを登録しておくといいよ」など今までの経験から、より具体的にお話をしています。

バースプラン

また、妊娠期、出産時、産後をどのように過ごしたいかをイメージし、バースプランを立てることも薦めています。家族と出産のイメージを共有し、妊娠32~3週くらいを目途に出産時の計画を立てておくことで家族みんなが安心して出産に臨むことができます。

経産婦は出産日を0日として5日間の入院が通常(普通分娩の場合)となっています。しかし、出産後の経過が良く、ご本人が希望する場合には医師と相談の上、1日早く退院をすることもできます。

心配ごとはシミュレーションで解決!先輩ママの体験談

実際の出産の時には上の子のケアにはどんなことに気を付け、準備をしていけばよいのでしょうか。コロナ禍に入ってから2人目以降を出産したママたちにお話を聞きました。

実家にも協力してもらい乗り切った!

宮原さん

2022年11月に2人目を出産した宮原さん。3歳、4か月の子どものママです。実家が近所のため産前の里帰りはせず、産後のみ里帰りをしました。

宮原さんの2人目出産体験記

1人目の出産時、パパはコロナ禍の単身赴任中で産後も2歳になる直前まで自宅に戻ることができませんでした。そのため、2人目の出産では、「上の子の幼稚園バス送迎、帰園後の世話等はやるよ」と張り切り、職場にも産前産後は在宅ワークにする、育児時間をとるなどの調整をしてくれていました。しかし、夫婦でシミュレーションをするうちに、在宅ワーク中に上の子を一人で遊ばせておくのは無理があることに気づきました。また、上の子にもママがいなくて寂しい思いをし、ストレスを感じさせてしまうのではと気がかりでした。
そこで実家の両親にも相談し、上の子は平日は実家に寝泊まりし、実家の母にバスの送迎と帰園後の世話をお願いする、週末はパパと一日過ごすというスタイルになりました。

実際の出産は、陣痛が平日の深夜であったため、陣痛が来てから寝ている上の子を実家に送り、病院へ。翌早朝に出産しました。入院中、パパの仕事が想定外に忙しくなってしまいましたが、早い段階で夫婦で話し合い、実家にお願いをしていたため上の子もペースを変えず幼稚園に通うことができてよかったと思っています。

準備しておいてよかったこと

  1. 上の子の幼稚園に出産予定日を伝えておいた
    担任、送迎バス担当の先生に事前に共有出来たことで、産後赤ちゃん返りをした上の子に声かけをしてもらったり、バス路線を一時的に変更してもらったりできて助かりました。
  2. 上の子の幼稚園帰園後シミュレーション
    預かり保育を利用して遅くまで園に残ることを嫌がる可能性も考慮し、預かり保育を使った場合と使わなかった場合の2パターンでパパや実家の母にどう動いてもらうかのシミュレーションをしました。
  3. パパと実家の母の職場に出産のことを伝えてもらった
    パパは1か月間在宅ワークに、実家の母には午後は休みを取ってもらうようにしました。

里帰りせずに家族で乗り切った!

新野さん

小3、年長、1歳6か月の3人のママである新野さん。1、2人目は里帰り出産をしましたが、3人目は里帰りせずに2021年10月に出産しました。

新野さんの3人目出産体験記

実家が遠方で実母もフルタイムで働いていること、出産予定日が上の子たちの通園・通学のある時期だったことから里帰り出産しないことを選択しました。
そんな中、1番に考えたのは出産で入院中の5日間、家族の中で誰も困る人が出ないように、3人で楽しく無事に過ごしてくれたらいいな、ということです。そこで、パパにとって大変だと想定された上の子たちのことをリストアップ、シミュレーションをしやすいように準備をしていきました。

お姉ちゃん、お兄ちゃんになる上の子たちには、ママが入院でいなくなる不安を少しでも取り除くため「赤ちゃんは2人を選んできてくれたんだよ。」などと声をかけることを心がけていました。また、上の子たちとの時間がゆっくり取れるのは今しかないと思い、「お祭りに行きたい!」「一緒にお料理したい!」など、上の子たちがやりたいことを出産するまでに一緒に叶えていきました。

陣痛は、偶然にも上の子たちが実家に行っていた週末金曜日の夜にやって来ました。翌土曜日の朝に出産。日曜日に子どもたちが実家から戻り、水曜日に退院しました。週末と重なり、月・火曜日は10分だけ病院で上の子たちと面会することができたので想像していたよりも寂しい思いをさせずに済んだと思っています。

準備しておいてよかったこと

  1. 上の子たちの登園、登校準備シミュレーション
    曜日ごとの朝セットを写真に撮って記録。出産の1か月ほど前から、夜の寝かしつけ~朝の準備までをできるだけ3人でいられる時間を増やしてパパにお願いしました。
  2. 家族内の会話の中で出産時のシミュレーション
    「何曜日に生まれたらこうだね」など曜日を想定して、その時のそれぞれの動きを家族で確認していました。
  3. パパの職場に出産が控えていること、里帰り出産しないことを伝えておいた
    出産時の入院期間に休みをとること、上の子の幼稚園のお迎えで仕事を抜けることがあるかもしれないことをあらかじめ伝え、急遽の場合にも対応してもらえるようにお願いをしました。

出産時、困ったときに利用できるサポート

突然やってくる陣痛。家族がいる時に入院できるのが理想ですが、思い描いた通りにはなかなかいかないものです。そんな時、知っておくと助かるサポートを紹介します。

マタニティタクシー

マタニティタクシーは、妊娠中の人が通院や陣痛、出産のため、病院へ行くときに利用できるタクシーです。陣痛、出産の場合は、24時間、365日優先的に配車をしてくれます。事前の利用登録時に必要な情報を登録しておくため、病院への道案内が不要です。登録しておけば、もし家族が誰もいない時に陣痛が来ても安心して病院に行くことができます。

保育施設の一時預かり事業(一時保育)

浜松市の保育施設では、一時的に子どもを預かり、保育をしてくれるサポートがあります。利用可能な期間および日数は、出産の場合、産前6週間(多胎児は産前14週間)~産後8週間、週5日以内です。ただし、施設によっては定員の都合で預けられない場合もあるため、直接施設に電話で問い合わせをする必要があります。認可外保育施設も含めて周辺の施設をいくつか検討しておくのがよいでしょう。

ファミリー・サポート・センター

ファミリー・サポート・センターは、子育てを援助してほしい「おねがい会員」と子育てを援助する「まかせて会員」が子育てを助け合う組織です。子どもの預かりや送迎などをお願いすることができますが、「まかせて会員」は有償ボランティアでの活動となるため、日程が合わず見つからないこともあります。無痛分娩や帝王切開など計画出産の人向きです。

ベビーシッター

利用者の希望に合わせ、自宅や指定の場所で保育をしてくれるベビーシッター。料金は割高になりますが、個別に対応してくれるのが最大のメリットです。事業者を選ぶ際には、信頼できるかどうかを重視し、情報収集するようにしましょう。

ショートステイ(短期入所生活援助事業)

ショートステイ(短期入所生活援助事業)は、万が一の時に児童養護施設などで宿泊を伴う預かりをしてくれる制度です。利用を考える場合は、お住まいの区の区役所社会福祉課で相談してみるのがよいでしょう。

取材を終えて

今回の取材では、予測できないことがつきものの出産時について、手段や方法を調べるだけでなく、夫婦でコミュニケーションを取り、家族がチームになっていくことでこの先の予期せぬ出来事も乗り越えていく力がついていくのだと感じました。また、近年は核家族が増え、就園前の子どもは親以外の人と関わる機会が少なくなっています。上の子の戸惑いを和らげるためにも、妊娠中から利用予定のサポートやお願いする人に慣れておくことも準備のうちと言えるでしょう。
シミュレーションを重ねても、予定外のことが起きるのが出産です。困った時は1人で抱えこまず、周りの人を頼ってはどうでしょう。「お互いさま」の気持ちで周りと助け合っていけるとますます心強いですね。

取材・執筆/時田 祐子

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