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イトーヨーカドー マタニティ・育児相談室

育児相談中
育児相談中。 ほんとはプライベート。
許可を取らせていただいて
撮影させていただきました。>

イトーヨーカドー浜松宮竹店のマタニティ・育児相談室は、2015年1月にて終了しました。

ぴっぴの取材ママが訪ねたのは、株式会社イトーヨーカ堂。1975年、全国の店舗に『赤ちゃん休憩室』を設け、多くの店舗で『マタニティ・育児相談室』を開設し、1978年には沼津店(静岡県)で第1号となる『子ども図書館』(浜松市では浜松駅前店にあります)を開設しました。
現在、CSR(企業の社会的責任)という責任概念が大きく拡大している中で、そのような言葉もきっとなかった30年ほども前から地域に根差した子育て支援を行ってきた企業の姿勢に注目してみました。

マタニティ・育児相談室

赤ちゃん休憩室
<3階 子ども用品、ベビー用品の一角にある
赤ちゃん休憩室>

買い物の合間に乳幼児連れの保護者たちが気軽に訪れて休憩ができる『赤ちゃん休憩室』には、おむつ交換用のシート、調乳 用温水浄水器、授乳室(お子様用トイレがある店舗もあり)が設置され、身長・体重計も用意されているので気軽に測定をすることもできるようになっていま す。

また、少子化や核家族化などの社会変化に伴い、出産や育児に関する不安や悩みを相談する相手が少ない父母をサポートするために赤ちゃん休憩室の中に週に一度マタニティ・育児相談室を無料で開催しています。

鈴木さとみさん
<いつもやさしい笑顔で迎えてくれる相談員
(保健師)鈴木さとみさん>

  • 浜松宮竹店/マタニティ・育児相談室
    毎週木曜日 3階の『赤ちゃん休憩室』にて13:00~16:00(受付15:45まで)開催

 

保健師さんのお話、聞いてきたよ!

企業側にお願いしておいた質問事項とともに相談員である保健師の鈴木さとみさんからうかがった内容を、以下にQ&Aでまとめました。

『マタニティ・育児相談室』全般について

イトーヨーカドー宮竹店
<イトーヨーカドー 宮竹店全景>

『マタニティ・育児相談室』は全国にいくつあり、何名の相談員がいますか?

全国153店舗に設置され、107名の相談員がいます。(2005年9月1日現在)

『マタニティ・育児相談室』の良さとは何ですか?

あらたまって行政や病院に相談に行くほどでもないちょっとした心配事など買い物のついでに気楽に専門家に相談ができます。また、定期的に同じ相談員に相談することができます。

浜松宮竹店について

ベビー用品売り場
<3階 ベビー用品売り場>

『マタニティ・育児相談室』の開設はいつからですか?

2000年12月6日より開設しています。

1年間相談件数はどれくらいでしょうか?

2004年度は46回実施し、589名が来られました。

これまでに行なったイベントを教えてください

2001年 歯みがき教室、トイレトレーニング
2002年 オムツはずれ教室、タッチケア
2003年 ふれあい遊び、オムツはずれ教室、タッチケア
2004年 タッチケア、赤ちゃんの事故予防、おむつはずれ教室

相談内容について

おむつ交換シート
<やさしいピンクが基調のおむつ交換用シート>

調乳用温水浄水器
<調乳用温水浄水器など、
設備もしっかりしていました>

相談日に行なうことを教えてください

先着順に受付を行い希望により身長や体重の測定を行なったり相談にのったりします。
測定のみでも相談のみでもかまいません。

どんな相談ができますか?

乳幼児の健康や離乳食のすすめ方などの育児相談はもちろん、育児不安、お母さんたちの悩みや心配ごとなども相談にのっています。時には嫁姑問題のお話も聞くことがあります。

近年、父親の積極的な子育て参加が促されていますが、父親からの相談はありますか?

父親同伴で来られる家族もいます。また、仕事を休めない母親の代わりに父子だけで来られる方も少数あります。その際の相談は「帰宅が遅い」「休日が休めない」「休日も自分の用事で育児参加できない」というようなことがあります。

行政の子育て相談窓口と連携をとられているそうですが、どのような連携でしょうか?

行政の行っている支援について情報を集めて相談者に提供して利用していただくものです。

相談員について

相談員の資格、経験について教えてください

保健師または助産師の資格を持ち、母子保健の分野で5年以上の経験を持つ方という会社の採用規定があります。

相談員が多様化する相談に対応できるような研修などはありますか?

最近、「赤ちゃんとの接し方がわからない」と悩む母親が増加しています。健全な母子関係を促すひとつの方法として“タッチケア”の研修を受けました。また、幼児の死亡原因の一位を占める“不慮の事故”をテーマに予防法やアドバイスのポイントを学びました。
その他、“乳幼児の摂食指導について”なども学びました。

これまでの相談を受けた中で印象に残っていることはありますか?

そうですね。満1歳のお子さんを持つあるお母さんのことでしょうか。育休を終えて職場復帰目前に保育園から断乳するように言われたのですが、10日ほど必死でがんばったにもかかわらず、断乳できずに母子共に疲れ果てて来られました。相談を受けたあと栄養士さんを紹介しました。半年後、1歳6か月健診で偶然 再会。「まだ、完全に止められないんですよ」とは言われましたが、あのときの深刻さはなく、お母さんの笑顔には余裕が満ち明るくされていたことがとても印 象に残っています。

相談員として心がけていることはありますか?

自分はだめな親ではないかと思っている方もお話を伺うと十分にがんばっている方が多いのです。毎日の育児のがんばりを認め応援し、一緒に考えるようにいつも取り組んでいます。

相談にのってもらう際、短時間でうまく状況をお話するのは難しいと感じます。前もって心がけておいたほうがよいことはありますか?

相談の多い中で言うと、身長・体重増加については差し支えがなければ母子手帳の成長曲線を参考にさせてもらうとアドバイスしやすいですね。乳幼児においては着衣での測定やぬれたオムツのままでは参考になりにくいので、気をつけてほしいと思います。
哺乳量や授乳間隔については、だいたいの時間や量、1日の哺乳量等が相談の際の参考になりますので教えてください。

育児に自信が持てないと感じている父親・母親の方々にアドバイスをください。

「いろんな親がいていろんな子どもがいる」「子どもが1歳ならば、親も1歳になったばかり」です。肩の力を抜いて考えればストレスも少なくなるので良い意味で『我が家方式』を見つけてください。
また、ひとりで悩みを抱えこまないで相談しやすい場所や人を探してみてください。

取材ママの感想

体重測定
体重測定しています。
保健師さんのやさしい対応ににっこり>

地域社会に生きる人々の関係が希薄になってしまった現代。小さな子どもを持つ親たちは孤立して育児不安にさいなまれがちです。行政相談と民間相談をしっかり使い分けて今週はあっち、来週はこっちへと出向く現代ママたち。そこでの母子同士の出会いも大切なひととき。『マタニ ティ・育児相談室』は親たちが子どもを通して出会える貴重な場所です。

また、相談の場にやってくる親たちにはリピーターが多いのです。理由は訪れれば常にやさしく迎えてくれる専門家が、継続してわが子を見守り、心配ごとがあれば親身に相談にのってくれるという安心感からくるものだとそこを訪 れた母子たちに取材してわかりました。このように企業が地域社会の中で子育て支援として『マタニティ育児相談室』を開いている役割はたいへん大きいものだと感じた取材でした。

※時代は変わった!

ひと昔前までは『赤ちゃん休憩室』に父子のみで訪れる姿は見られませんでしたが、男性トイレにもオムツ交換用シートが設置されるような世の中。取材中も赤ちゃんを連れたお父さんが『赤ちゃん休憩室』に入ってきて、手際よくオムツを交換して行きました。

 

取材・文 はままつ子育てネットワーク ぴっぴ/hiro

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