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詩ってなあに
佐久間図書館では、おでかけおはなし会などで、小学校高学年~高齢者向けに詩の朗読を行うことがあります。
詩に興味を持ち出した大きなお子さんや、詩を楽しみたいな~という大人に向けて紹介します。
ダニエルは、公園が大好き。そこで詩の発表会のポスターを見つけます。
「詩って なんだろう?」
そのとき
おおきなクモのすから、
クモの ささやくような こえが きこえてきた。
「詩っていうのはね、
あさつゆの きらめき のことなの」
そこでダニエルは、火曜日はハイイロリスに、水曜日はシマリスに、木曜日はカエルに…と、
仲良しのどうぶつたちにたずねます。
どうぶつたちは、「そうだなあ」「えーとねえ」「そりゃあもちろん」「たぶん」「♪~」と
ダニエルにこたえてくれます。
みんなの詩をうけとめたダニエルは、日曜日の朝にはればれとしたきもちで目覚め、発表会に参加することにします。
「なかよしのともだちにたずねたら
いろんなこたえがかえってきた」
「ぼくもいつかじぶんの詩が
みつけられるかなあ?」ダニエルのつぶやきに、ささやくようにこたえてくれたクモ。
そこから公園の、仲良しの友達にたずねたダニエル。
どうぶつたちは、詩を知ってか知らずか(私は「詩とは何か」と聞かれたら言葉に詰まる!)、しかししっかりと、ダニエルにこたえてくれます。
ダニエルは、みんなの色々なこたえを心にたくわえて、発表会に参加しました。
その帰り道、自分の詩について、「もしかしたら」と気づきます。きっと、その気づきをダニエルが言葉に表すときは近いでしょう。
友達を信頼する気持ち。
自分の考えをじっくり導く頼もしさ。
友達がこたえた「詩」の多様さとともにはっとさせられた絵本です。
みなさんが考える「詩ってなあに」?
文/浜松市立佐久間図書館 長谷川 陽子