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蚊アレルギーと子どもの反応

西田光宏先生

質問

子どもが蚊に刺されると、翌日ぐらいから数日間、刺された場所の周りまで大きく腫れてしまうことがあります。「蚊」のアレルギーがあると聞いて心配しています。

答え

蚊に刺された際の子どもの反応には、3つのアレルギー反応があります。
一つ目は、即時型反応:蚊は、吸血の際に唾液を皮膚に注入するので、それに対してアレルギー反応をおこします。刺されてすぐかゆみが出てきて、プクッとふくれ、1〜2時間でよくなります。

二つ目は、遅延型反応:刺された翌日から刺されたところが、痒くなり、赤くなり、時に水疱になります。一つ目と二つ目は良くあるアレルギー反応です。

そして、三つめは、蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう):いわゆる蚊アレルギーとも呼ばれる重症な反応です。
蚊に刺された後に高熱、リンパ節腫脹、潰瘍(かいよう:深い傷のように凹む)、瘢痕(はんこん:痕になる)といった症状を伴います。
これらの重症な蚊アレルギーを持った子どもたちの一部に慢性活動性EBウイルス感染症という病気が潜んでいることが判っています。EBウイルスが白血球に持続感染した状態で蚊に刺されると、重症な蚊刺過敏症が起こるのではないかという説もありますが、詳細は不明です。

また、蚊に刺された時の反応は、年齢により異なることが知られています。
新生児(無反応)、乳児〜幼児(遅延型反応のみ)、幼児〜青年(即時型反応と遅延型反応)、青年〜壮年(即時型反応のみ)、老年(無反応)。
乳児期から幼児期は蚊に刺されるほど、反応が強くなります。

幼稚園や保育園に通う年齢は、蚊に対する反応が強い時期です。その後成長とともに耐性ができて、徐々に反応が弱くなります。先の発熱などの全身症状がない場合は、虫刺され予防対策やかゆみ止めによるかゆみ対策が主な治療です。
蚊に刺された後に発熱や刺された場所がひどい傷になる場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。

浜松医療センター 副院長 西田光宏先生

※EBウイルスとは、ヘルペスウイルスの一種で、免疫反応に関わるリンパ球に感染し、発熱やリンパ節の腫れ、のどの痛み、発疹などの症状を引き起こすウイルス。

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