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クリスマスまであと九日 セシのポサダの日
「セシのポサダの日」
マリー・ホール・エッツ&アウロラ・ラバスティダ作
メキシコのクリスマスのお話です。メキシコって、そうあのアメリカ合衆国の南に位置する国です。当然、となかいも雪ももみの木もでてきません。題名のセシというのはちいさな、女の子の名前です。ポサダというのはメキシコのクリスマスの特別なパーティのこと。メキシコでは地域ごとにクリスマスの前九日間、毎晩ちがう家でこのポサダを開いておとなもこどもも楽しむのだそうです。ちいさなおんなのこのセシはある日、おかあさんからセシのためのポサダをしてもいいといわれます。準備のためにマーケットで自分のための星の飾り、ピニャタを選んだり、準備のお手伝いをしたり・・。やがて、セシの家にはたくさんの人たちが集まって、いよいよポサダが始まります。メキシコのクリスマスは日本のこどもたちにはなじみのないものかもしれませんが、わくわくしながら、「わたし」のクリスマスを待ちのぞむ女の子のきもちは世界中同じなんですね。とっつきの悪い印象をもたれる方もいるかもしれませんが、ひととき自分自身がクリスマスを待ち望む女の子に戻ってこどもたちに読んであげてください。絵がすばらしいので、こまかいところも楽しんでほしい一冊です。
文/原田雅子さん