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くんちゃんのだいりょこう

くんちゃんのだいりょこう
「くんちゃんのだいりょこう」
 ドロシー・マリノ 文・絵  
 石井桃子 訳    
 岩波書店
 
くんちゃんは、元気いっぱいの子ぐま。冬のある日、お父さんお母さんと散歩をしていました。「さむくなってきたねえ」とくんちゃんが木の上の鳥に声をかけると「だからあたたかい、みなみのくにへとんでいくんです。」と答えます。くんちゃんは、飛び立った鳥たちを見送って、南の国がどんなところなのか行ってみたくなりました。「ぼくも みなみのくにへ いっていい?」と聞くと、お母さんは「くまは ふゆは ねむるのです」と答えます。でも一度でいいから行ってみたいというくんちゃんをお父さん、お母さんはやさしく見守ります。おかのてっぺんの松の木までのぼったと思ったら、お母さんにさよならのキスを忘れたことに気付いてもどったり、双眼鏡やらつりざおやら旅行に必要ないろいろなものをひとつひとつ思いついて取りにもどったり、おかを上り下りしているうちにくたびれてしまいます。結局、くんちゃんは南の国へ旅行に行く前に昼寝が必要なことに気がつき、ベッドに入ります。そして長い冬の眠りに入っていきました。
子どもの行動を見て、そんな馬鹿げたこと、無駄なことをしなくてもと頭ごなしに否定するのではなく、でも放任してしまうわけでもなく、的確な助言を与えながらわが子をあたたかく見守る、お父さんお母さんが描かれています。大自然の中で、いきいきとのびやかに暮らすくんちゃんのお話はシリーズになっていて、このほかに6タイトルあります。子どもたちの成長に合わせてお父さん、お母さんが声に出して読んであげてほしい絵本です。

浜松市立天竜図書館 黒川恭仁子さん

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