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おかえし
「おかえし」
村山桂子作
福音館
ある日、たぬきの家の隣へきつねが引っ越して来ました。
きつねの奥さんが引っ越しのあいさつに来ました。
「こんど、隣に越してきたきつねです。」
きつねの奥さんはかごいっぱいのいちごをさし出しました。
「これは、これは、ごていねいに…」
たぬきの奥さんはよろこんでかごを受けとりました。
「それじゃ わたしも なにかおかえしをしなくちゃ」
たぬきの奥さんは、かごにたけのこを入れて、きつねの家にいきました。
娘が幼稚園の頃 お友達からお手紙をもらって帰ってきた。
初めてのお手紙に早速お返事を書いていた。(といっても、くるくると丸がいっぱい)
次に折り紙をもらって帰ってきた。娘は、2つに折った折り紙をおかえしした。
今度は、どんぐりをもらって来た。これもどんぐりを拾っておかえしした。
数日後、カラスの羽がかばんから出てきた。これには、ちょっとびっくり。
そろそろ「困ったな」と思っていると、娘は「何をおかえしすればいいの?」と聞いてきた。その時読んだのがこの絵本です。
次の日、何も持たず「ありがとう」の言葉をおかえししました。
たぬきさんやきつねさんの家のようになったら、「さぁ大変」と、絵本の中から自分で答えを見つけ出したんだろうと思います。
今、勤務先で子どもたちから、手紙をもらうことがあります。
おかえしは似顔絵を描いています。
お母さんから「とても、よろこんでいました」の声を頂き、うれしく思います。
文/浦山淳子さん