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おなかのすくさんぽ

表紙にインパクトがあります。そのバイタリティに圧倒されて、大人はちょっと手に取りにくい絵本かもしれません。でも、子どもと一緒に読んでいるうちにやみつきになりますよ!
おでこが広くて、くっきりした太眉にギョロ目の男の子が、ネズミ、ネコ、イノシシ、クマ、カエルと一緒に何かに向かって走っています。どこへ?何をしに? 本を開くと…男の子の登場です。腰に手をやり、真っ白いTシャツが輝いています。

おなかのすくさんぽ (こどものとも傑作集)
片山 健
福音館書店
売り上げランキング: 119,107

水たまりで遊んでいる動物達に、「い、れ、て」と声をかけます。だけど、みんな「ウー」なんていって、水をバチャバチャいわせるばかり。それならぼくだって バチャ バチャ バチャン。「いれてくれない」なんて、メソメソしません。自己紹介なんていりません。
いつの間にか、仲間になって遊んでいます。泥あそび、穴掘り、暗闇探検…、子どもの大好きな遊びばかりです。真っ白に輝いていたTシャツはまっくろけ。
遊び疲れて、ちょっと休憩。遊びの次はスキンシップで仲間入りの確認。
思い切り遊んで、仲間になった嬉しさも加わり… ホっとするとお腹がグーグーなっています。ぺっこぺこのおなかで家に帰っていきます。
男の子の「楽しかったなぁ」という声が聞こえてきませんか。そのあとは…、お母さんの食事をモリモリ食べて,バタンキューと寝てしまう姿まで見えてくる絵本ではありませんか。

子どもたちの大好きな絵本です。きっと、絵本の中で主人公の男の子になりきって思い切り遊んでいることでしょう。
大人も、我が子がこんな子どもに育って欲しいと願いたくなる本です。はじめのうち手に取りにくかったことなんて忘れて、この頭でっかちで太い眉の男の子がわが子とダブって、かわいくてたまらなくなりますよ。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 会員 池田恭子さん

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