春になりましたね。夜はまだ寒い日もありますので、星を見るときには暖かい服装がいいですよ。2月、3月から「西の空に明るく見える星は何ですか。」というお問い合わせをいただくことが増えました。

夕暮れの西の空にとても明るい星が見えます。気になっていた方もいらっしゃいますかね。これは金星です。この金星は、「宵の明星」ともいいます。（明け方、東の空に見える金星は「明けの明星」といいます。）金星は、惑星の中で一番明るく見えます。名前が分かるとうれしいですよね。星を見るのも楽しくなります。太陽が沈んで暗くなり始めるころ、どの星よりも先に輝く一番星として見られると思いますので、ぜひ探してみてください。初夏ごろまで「宵の明星」を楽しむことができます。

この金星に細い月が接近するタイミングがあります。5月23日(火)、6月22日(木)です。金星だけでも美しいですが、すぐそばに月が見られると、なんだか得をした気持ちになります。親子で楽しんでいただきたいです。お天気がよくなりますように。（3月24日、4月23日にも月と金星が接近しました。）

5月23日（火）19:30ごろ　〈天体シミュレーションソフト　ステラナビゲータ11で作成〉

　6月22日（木）19:30ごろ　〈天体シミュレーションソフト　ステラナビゲータ11で作成〉

3月24日天文台にて撮影

ちなみに、金星は、地球よりも内側を回る惑星ですので、時期により月のように満ち欠けをします。残念ながら、満ち欠けは肉眼では確認できません。6月には半月状に見えますので、望遠鏡で見たいと思ったら、ぜひ浜松市天文台にお越しください。毎週土曜日に星空観望会を行っています。（要予約）

文／浜松市天文台 喜澤 俊輔