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津波避難タワーって、どんなもの?
巨大地震時に大規模津波が想定される沿岸地区で、緊急避難場所として津波避難タワーを建設する動きが相次いでいます。最近、ニュースなどでもよく目にしますが、皆さんは実際に見たことがありますか?
浜松市内で初めての津波避難タワーは、今年(平成25年)3月に舞阪町に作られました。住宅地の中で、頭ひとつ突き抜けた銀色の建造物が目を引きます。場所は幼稚園に隣接しているので、保護者の方たちにとっては安心材料になるのでは、と思いました。
このタワーは鉄骨構造で、屋上の海抜は約12.6メートル、収容人数は約150人だとのこと。
階段入口の前には扉が取り付けられ、「非常時、窓を壊して階段を登ってください」と書かれたボートが取り付けられています(写真のボード下の透明な板を壊して解錠します)。見学会で実際に登ってみると、階段の段差は比較的小さく、昇りやすいと感じました。それでも、緊急時、一気に駆け上るには相応の体力がいります。大人は率先して子どもや高齢者などを誘導したり助けたりする必要があるでしょう。
上部のフロアからは町内が一望でき、その眺めのよさに、このタワーの目的をふと忘れそうになります。屋根や椅子等の什器は一切無く、携帯電話などの充電に使える太陽光電池の装置が2機、アンテナ状に取り付けられています。
浜松市は、舞阪地区にさらに4基の津波避難タワーの設置を予定しているほか、南区に2基の津波避難マウンドを建設中です。
このように各地で建造が進む津波避難施設ですが、建築法の規制から、棚や倉庫などを設置することはできないそうです。つまり、食糧や水などの備蓄品や救命用品などを収納することができません。万一、津波が押し寄せてタワーに避難した場合も、救助が来るまでの間、あるいは水が引いてタワーを降りることができるようになるまでの間、各自で持参した備蓄品でしのがなければなりません。
津波避難タワーの建築をめぐる、安全性を含めたガイドラインについては引き続き議論されている部分が多いので、今後の動きから目が離せないですね。