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災害について考えたこと 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやき

うだるような暑さが続いていますね。皆様いかがお過ごしでしょうか。熱中症対策をしつつ、クーラーによる冷えにも気をつけてくださいね。

先日、NHKの「新プロジェクトX ドクターヘリ赤ちゃんの砦を守れ 熊本地震18時間の救出劇」を視聴しました。熊本地震の際、NICUに入院中の呼吸管理や体温管理が必要な赤ちゃんたちは避難先でめいっぱいおくるみに包まれ、看護師達の呼吸のサポートで何時間も過ごしていました。保育器などの機械が使えないため手動で行うしかないのですが、また地震が来るのではないかという恐怖、小さい命を守らなければという焦りや不安の中、何時間も手を動かし続けていた方達の気持ちを思うと、尊敬の念に堪えません。また、赤ちゃんと離れているお母さんも心配でたまらなかったと思います。有事の際には、その場でできる限りのことができるよう、災害時の対応について知識を深めようと思いました。

熊本の隣の鹿児島県は、新生児搬送用のドクターヘリを有しており、避難している赤ちゃん達を治療できる施設に搬送し、救助していました。

防災

浜松には、聖隷浜松病院に新生児専用救急車がありますが、別の地域には新生児搬送用のドクターヘリがあることを初めて知りました。成人と新生児では必要な機材が異なりますが、成人は搬送できないということではなく、ストレッチャーを入れ替えるだけで、新生児に対応できるというよく考えられたものでした。病院までの距離が遠い地方では、より早く治療を開始するために成人と同じヘリが活躍しているのだと学びました。

私たちが住む浜松市も、南海トラフの危険があります。災害はいつ起こるか分からないため、妊婦さんは親子健康手帳(母子健康手帳)を常に携帯し、マタニティマークを付けましょう。妊娠後期の方は、入院(分娩)セットを早めに準備しておくと、災害時にもそのまま持ち出せて安心です。通常の非常用品に加えて新生児用品も用意し、両手が使えるようリュックサックに詰めましょう。妊婦さんが持てる重さは5kgまでが目安となります。

災害のことを考えると不安な気持ちも大きくなってしまいますが、備えあれば憂いなし。もしもの時のために、日頃から準備と対策をしておきましょう。

 

文/浜松医療センター周産期センター 助産師 西山文

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