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帰宅困難体験 後篇
<帰宅困難体験 前篇から続く>
台風15号の影響で東京駅で足止めとなった私は、急遽、東京で1泊することにしました。
新幹線だけでなく、在来線もどんどん運行見合わせとなっている状況で、宿泊できるホテルを決めて、そこにたどり着かなくては!と思いつつも、なぜか、
「着替えがない」
ということに気づきました。
「確か東京駅構内に、ユニクロがあったはず!!」
ということを思い出した私は、今後何をどういう順番で段取りしなければならないかを考えつつも、ユニクロで着替えを購入。
「ペットボトルの飲み物やパンは仙台駅で新幹線に乗る前に買ってある!!」
食べることだけは本能的に、1番先に考えていました。
食べ物や着替えの準備が済めば、次はホテルを決めてから東京駅を離れようと、インターネットでホテルを予約し、山手線で移動しようとしました。すると、在来線もほとんどが運行見合わせをして、山手線の外回りと京浜東北線しか動いていない様子。しかも、
「工事現場のブルーシートが風で飛んで線路をふさいでいるので、撤去作業中」
というアナウンスが流れていて、電車の中にもホームの上にも、たくさんの乗客であふれていました。
これで電車が動かなくなると、バスで移動することになるのですが、この雨と風では、車が渋滞していることはまちがいないでしょうし、バスやタクシーも乗れるかどうかわかりません。とにかく、電車内で動き出すのを待ちました。すると運よく、10分ほどで動き出しました。
「これで何とかホテルに行ける。」
と安心したのもつかの間、駅に降りると、ホームにも改札に向かう階段にも、びっしりの人・人・人という状態。ここで転んだら事故になるだろうと思い、階段を上がるのも慎重になりました。
駅の外は、暴風雨で、傘を差した女性が、風に押されて滑っている状態でした。私も駅の屋根から外に出て50メートルほどで傘の骨が折れて、全身ずぶ濡れとなりました。
後から思えば、台風は時間がたてば通過するので、そんなに急いで移動しなくても、どこかのお店でゆっくり食事でもしていればよかったのかもしれません。でも、フロントにいるたくさんの人たちが満室で断られているのを見たら、すぐにホテルを予約し、チェックインを無事に済ませて安心できました。
もちろん、関東地方の通勤圏内の人は、数時間で台風が通り過ぎるのを待っていてもよかったかもしれません。
これもまた後になってから気づいたことですが、東京駅にいる時に、翌日の朝の新幹線の予約をしておけばよかったということです。翌日、早朝の新幹線の予約状況はすでに満席で、グリーン車しか空席はありませんでした。もちろん、駅構内には前日新幹線に乗れなかったと思われる人たちであふれていました。
3月11日の震災時の帰宅困難者の対応を見直すということから、今回は、駅から帰宅困難者を追い出すこともなく、あいている新幹線車両を開放していたようですから、駅や電車の中で一夜を明かした人たちもたくさんいたことでしょう。朝から疲労感たっぷりの人たちが前日同様、段差のところにすわり乗車予定の時間になるまで待っていました。
いろいろと緊張が続く24時間でしたが、午前11時には無事浜松に辿り着きました。
この体験からの教訓は、
・パニックにならない。
・できるだけ正確な情報を得る。
・状況に応じて判断し、ネットなど活用できるものを上手に使う。
ということでした。
それから、「ゴミ袋のカッパ」は役に立つということです。
暴風雨で傘が全く使えない中、ゴミ袋カッパを身につけ、さっそうと帰路につくサラリーマンの姿がテレビの中継に映っていました。「ぼうさいぴっぴ」役立っています!!
(わかば)