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「歩未とばあやんのシャボン玉」
『いのちつぐ「みとりびと」(5)
歩未とばあやんのシャボン玉〜仮説にひびく「じいやん、ねんね」〜』
南相馬市の仮設住宅に住む老夫婦に、笑顔の花がときおり咲きます。となりまちに暮らす孫の歩未ちゃんが会いにくるからです。
東日本大震災で、歩未ちゃんのじいやんとばあやんは、自宅と田畑を失い、1年あまり避難所を転々として、やっと今の仮設住宅に落ち着きました。しかし、がんにかかっていたじいやんは、仮設住宅で寝たきりになりました。
2013年に入ってすぐ、じいやんは亡くなりました。
じいやんが亡くなったのは、震災が起こってから1年以上たっているというのに、市内の葬儀屋はいっぱいで入れず、埋葬まで何日も待たなければならなかったそうです。仮設住宅では、これまでの地域のつながりも途切れてしまったことから、あたたかい看取りもかなわないそうです。
この本に出てくるばあやんのように、今は仮設住宅に落ち着いているけれど、数年後には仮設住宅も出なければならないかもしれないということで、不安を抱いている人もたくさんいるのですね。
東日本大震災が起きて3年以上たった今、その記憶が薄れていったり、意識する機会が少なくなってきたりしていませんか?被災地では、震災が起こる前の日常をまだまだ取り戻せていないところもあることを、これらの本から知らされます。
わかば