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『がんばっぺし!ぺしぺしぺし!』
著者は陸前高田市の市長になって1か月後に東日本大震災の被災者となり、妻が行方不明である中、陣頭指揮を執ったそうです。その時の様子は、『被災地の本当の話をしよう~陸前高田市長が綴るあの日とこれから~』に詳しく語られていますので、読んでみてください。
この本では、ある講演会で参加者から「よかったら僕と友達になってくれませんか?」と言われ、最初は戸惑っていた著者が、その一言によって変化していったことから始まります。
市長という立場上、「公人」ではありますが、一方では夫であり父親でもあります。行方不明だった妻の遺体が見つかった時、子どもたちに伝える前にメディアが殺到してしまい、「公人」だからと取材されたことが語られているあたりは、著者自身が「唯一市長、公人を辞めたいと思った」と書いていますが、つらかったと思います。公人としてと個人としての狭間で苦しい思いをしながら公務を続けたのだと感じます。そんな時に、「友達」の存在は大きなものだったのだと思います。
復興という言葉にはまだまだ程遠いようですが、機会があれば一度陸前高田市を訪れ、自分にできることを考えたいと思います。できることは人によってそれぞれ違うと思いますので、この本を読んで、みんながそれぞれ、自分にできることを考えられたらと思います。
(わかば)