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『およぐひと』
東日本大震災のとき、大切なものを壊しすべてを流してしまった津波。このおはなしには、がれきがたくさん浮かぶ波の合間を泳ぐ人が出てきます。自分の家に向かっているのだというのですが、その人は泳ぎながら透きとおっていって消えてしまいます。
東日本大震災で亡くなった人や今も行方不明の人がまだたくさんいます。守りたい家族がいた人、将来の夢に向かって頑張っていた人なども、突然命を奪われてしまいました。このおはなしに出てくる人も、もしかしたら、自分が亡くなっていることにも気づかずに、必死で家に帰ろうとしているのかもしれません。その無念を想像すると、とてもつらくなります。生き残ることができた人も、目を覆いたくなるような悲惨な現状を見て、忘れたくても忘れられないことがたくさんあるのかもしれません。いつか気持ちの整理ができるのか、それすらもわからない状況なのかもしれません。
今、被災地のがれきが撤去され新しいまちができていても、私たちは亡くなった方や被災された方たちの思いや、今もまだ不便な生活を送っていることなどを、忘れないようにしたいものです。
(わかば)