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防災訓練、参加へのハードルは何?
今朝(4/13)のNHKニュースで、静岡県民の防災訓練への参加率(過去1年間に防災訓練に参加したことがある人の割合)は59%と発表されていました。
この数字は2年前と比べて6ポイント下がったとはいえ、全国平均から見たらかなり高めであるようです。全国調査では参加したことがある人の割合が39.2%という結果(内閣府によるH25年度調査)もありますし、地域によってはもっと参加率が低いところもあるでしょう。
しかし、静岡県の参加率が高いと言ってもそのその内訳は?と言うと、60代以上の男性の割合が高く(72.2%)、20代女性の割合が低く(35.7%)なっています。退職後の男性が中心となり、実施されている様子が伺えます。
仕事も家事も子育ても…と多忙な現代の女性にとっては、防災訓練への参加は優先順位が低くなるのでしょうか。実際、訓練に参加しなかった理由で一番多かったのは「仕事や用事があった」(65.6%)でした。
そして、ここから先は仮説なのですが、女性にとって防災訓練は「ハードルが高い」というイメ―ジがあるのかもしれません。
避難訓練のメニューとして多く実施されているのは、「避難訓練」「消火訓練」「応急手当て訓練」「救出・救助訓練」などです。例とするには時代背景が違うかもしれませんが、浜松を舞台にした朝の連続ドラマ「とと姉ちゃん」で、近所に火事が発生した時にバケツリレーに加わろうとしたヒロインが、男性に「引っこんでろ!」と一喝されるというシーンがありました。もしかしたら、そのようなイメ―ジ(健康で体力のある成人男性が訓練の主体で、女性は力になれないというイメ―ジ)に、女性が防災訓練を敬遠してしまう要素があるのかもしれません。
だとしたら、女性に限らず、小さな子どものいる家庭、障がいのある人やその家族、外国人など、防災訓練に参加しづらい人たちはたくさんいます。そして、そのような人たちこそが、災害の時は助けが必要であり、防災訓練を通して災害のことをよく知っておく必要があるのです。
この問題を、どう解決したら良いのでしょうか?ひとつには、防災訓練の内容を誰もが参加しやすいものにすることが考えられます。防災訓練は、バケツリレーをするばかりではなく、マップ作りなどの図上演習や非常食訓練、情報伝達の訓練など、いろいろな種類があります。自分たちのコミュニティにはどんな訓練が向いているのか、見直してみると良いのかもしれません。
さて、最後に手前味噌っぽくはなりますが、紹介させてください。ぴっぴが実施している防災訓練「ぼうさいぴっぴ」は、「誰もが楽しく参加しやすい」ことを大切に、2006年以来全国各地で実施しています。その内容は、こちらのページに詳しく掲載していますので、ぜひ参考にしてくださいね。(写真はぼうさいぴっぴのワークショップに参加する親子の様子)
(ずきんちゃん)