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最近の予防接種事情

こんにちは。浜松市小児科医会の長尾です。
過ごしやすい季節となりましたが、最近富士吉田市の大学でインフルエンザ(新型)の発生(82名の発病)や、浜松市内でのインフルエンザの報告が5例ほどありました。お気をつけ下さい。

予防接種さてこのところ日本では、一般の方々にはあまり知られていなかったワクチンがたて続けに認可され、接種できるようになりました。
ちなみに、2008年12月にHibワクチン(インフルエンザ菌b型に対するワクチン)、2009年12月にHPVワクチン(子宮頸癌予防ワクチン)、2010年3月に肺炎球菌ワクチンです。
主に乳幼児の髄膜炎の発症を予防する、Hibワクチンは現在申し込んでから約半年ほど経たないと接種出来ませんが、後1年ほどで順調に配布されるということです。それまではかかりつけの小児科医と相談して予約されるのがよろしいと思われます。
子宮頸癌予防のHPVワクチンは女性に行う予防接種で、10歳ぐらいから接種出来ます。出来れば初回性交の前の接種が望ましいのでこれも、小児科医あるいは産婦人科医と相談してください。
肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌という細菌による重症な疾患(例えば、細菌性髄膜炎、菌血症、重症肺炎など)を予防します。2000年からこのワクチンを接種しているアメリカでは、接種前に比べ2005年には肺炎球菌による重い病気の発生数を98%減少させています。日本でやっと接種できるようになりました。
ワクチンも潤沢に配布されていますので、これも小児科医と相談してください。
3種混合ワクチンとの同時接種も可能です。

これら上記のワクチンを是非接種して頂きたいのですが、値段が少し高価に感じられるかもしれません。地域ごとにばらばらですが、日本のいろいろな地域で予防接種に対しての助成が行われています。
浜松医師会では浜松市に対して公費助成の要望書を作成中です。
もし、かかりつけの受付で見かけたならば、署名をして頂きたいと存じます。
これらのワクチンは定期予防接種に国が組み込むのが本来のあり方であるとは思います。ちなみに、肺炎球菌ワクチンは世界ではすでに約100カ国で使用され、そのうち45カ国で定期接種されております。
予防接種に関しては残念ながら日本は後進国であるといわざるを得ません。
厚労省は予防接種に対してパブリックコメントを求めている最中ですので、是非皆さんのご意見をメールを通して反映させてください。

文/長尾小児科 長尾正明先生

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