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そらいろのたね
そらいろのたね
なかがわ りえこ文
福音館
ゆうじは自分の模型飛行機をきつねの“そらいろのたね”ととりかえました。
家の庭の真ん中に種をうめて水をたくさんかけました。
次の朝、豆くらいの“そらいろのいえ”が出ていました。
小さな家に水をかけて「おおきくなあれ おおきくなあれ」
すると、少しずつ大きくなっていきました。
ひよこがドアをあけて入りました。
“そらいろのいえ”はもっと大きくなりました。
ねこがきて入りました。
どんどん、どんどん“そらいろのいえ”は大きくなっていきます。
うちの娘も3歳くらいの頃、“そらいろのたね”ではなく“さくらんぼの種”を庭にうめて水をかけてお世話をしていました。残念ながら、さくらんぼの芽ももちろん“そらいろのいえ”も出てきませんでした。
「なんでかなぁ?」と首をかしげ不思議がっていました。
今はハーブの種をうめて、毎日、成長していくのをながめている中3女子。
あの頃は本当に“そらいろのいえ”が、いや、さくらんぼの種だから“赤い家”がはえてくると思っていたのでは・・・と。
あの頃と同じ後姿を見てしみじみと思う母です。
文/浦山淳子さん