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おいしい おと
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「おいしい おと」
三宮 麻由子 文
ふくしま あきえ 絵
福音館書店(幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)
朝晩も涼しさを増し、食欲の湧く季節になりました。
今回はそんな食事のときに聞こえる”音”を描いた絵本を紹介します。
表紙には水色のギンガムチェックのテーブルクロスに両手で支えられた白いお皿にのったおかずが描かれています。
お皿の上には、みずみずしいレタス、まんまるのミニトマト、つやつやしたソーセージ、そして切り口からにおいがしてきそうな春巻き。
どんな”おと”がするのでしょう。
わくわくしながら表紙をめくると、テーブルの全体図が描かれています。
三人分のごはんに味噌汁、おひたし。
真ん中には、器に盛り付けられたかぼちゃの煮物。
どこかのご家庭の夕食でしょうか。
眺めているだけでお腹が鳴りそうな絵です。
『いただきまーす』
あいさつから本文は始まります。
まずは春巻き。
さあ、どんな音かな?
これは絵本を見てのお楽しみですので記しません。
1ページめくるごとに1種類ずつのおかずを食べていきます。
そしてどのページも最後は『あぁ おいしい』で終わるんです。
こんな風に言われるなんて、どんなおいしいごはんなんでしょう。
一口食べてみたいです。
最後のページはもちろん『ごちそうさま』。
どんなおいしい音が描かれているか、親子でぜひ楽しんでくださいね。
ちなみに、作者の三宮さんは耳が不自由なのだそうです。
観察力と表現力の豊かさが素晴らしい1冊です。
文/福田真理子さん