「ハリーは、くろいぶちのある しろい いぬです」とはじまるこの絵本の主人公・ハリーは、お風呂に入るのが嫌で、ブラシを裏庭に埋めて逃げ出します。
そして、「くろいぶちのある　しろい いぬ」なのに「しろいぶちのある　くろい いぬ」になるほど、どろんこになって帰ってきます。
そんなお風呂嫌いでどろんこ遊びが大好きな姿は子どもそのものです。

どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)

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ジーン・ジオン
福音館書店
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自分を投影できる対象として、子どもたちはおそらく何の迷いもなく絵本の世界に入っていくことができるでしょう。
あんまりどろんこになりすぎて家族にハリーだと信じてもらえないという展開になりますが、色々と機転をきかせて、最後には家族に自分がハリーだと気付いてもらうことができます。
自分の家というものがどれだけ素晴らしいかということを心から実感でき、幸せで安心した気持ちのまま話を読みおえることができます。

また軽快なタッチの文と何とも愛らしい絵は、内容をさらに素晴らしいものにしています。
子どもだけでなく大人も幸せな気持ちにさせてくれるこの絵本は、誰からも愛され、長く読み継がれています。
是非読んであげてほしい１冊です。