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おつきさんどうしたの

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「おつきさんどうしたの」
E.M.プレストン文
B.クーニー絵
岸田衿子訳
岩波の子どもの本





子どもの視点や感覚を忘れないで持っている作者の文を詩人の訳者がリズムが良く読んでいて楽しい訳をした安心感のある行きて帰りし物語。
画家クーニーのクラシカルで雰囲気のある絵がお話の世界へやさしく誘ってくれます。

表紙にはレースのカーテンの向こうのまんまるなお月さまを見上げている一匹のがちょうのちびさん。満月の夜の不思議な力のせいでしょうか、「いいこでおやすみ」のお母さんの言いつけをきかずに、ベッドからとび出し池の方へ。お月さんにしのびより飲み込む狐の形をした雲。(これはちびさんが本物の狐に襲われる予兆だったのでしょうね。)お月さんを助けようと農場のおじさんを起こすのですけれど・・・・。お月さんは無事、のくり返し。

ちびさんが狐に捕まって助けを求めてもいつものことと起きてはくれません。そしてちびさんは自分の知恵で危機から脱出し無事に帰ってきます。
最後から二ページ目。水墨画のような外の世界と対照的に暖色で描かれた室内の何と暖かく感じられること!かあさんにお尻をぴしゃんと叩かれているちびさん。
壁に掛けられた額には「LIVE AND LEARN」の文字が見えます。「これからはいいこにおなり」に「うん、わかったよ」と兄弟たちとすやすやの裏表紙。
でも、この好奇心旺盛なちびさんは又、冒険に出かけ何か仕出かしそうな気がするのは私だけでしょうか。

この絵本の中のちびさんのせりふ「いいこはいいこ、わるいこはわるいこ」が口をついて出てくることが時々あります。
小さくて埋もれてしまいそうな絵本ですが、文訳絵と三拍子そろったすてきな絵本です。月のきれいな秋の夜、ぜひ親子で楽しんでください。

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