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ふくろのなかにはなにがある?

「ふくろの なかには なにがある?」
ポール・ガルドン 再話・絵
こだま ともこ 訳
ほるぷ出版
表紙の絵は何かたくらんでいそうなキツネが袋を背負った絵、裏表紙にはキツネの大きなふさふさしっぽ、横長の絵本両面いっぱいのキツネがこちらを見ています。表紙の絵とタイトルの「ふくろの なかには なにがある?」に惹きつけられ、思わず手にとってみたくなる絵本です。
キツネがハチをつかまえて袋に入れ、それをかついである家に行き、「ふくろのなかを ぜったい のぞくなよ!」と言って袋をあずけて出掛けていきます。「そんなこと するもんですか」といったおばさんですが、キツネの姿が見えなくなったとたんに袋をあけてしまいます。そして・・・。 家々を回って歩くうちにキツネの袋の中身はだんだんと大きいものになっていきます。(この辺はちょっとだけ「わらしべ長者」に似ているかも)。そして、ついには袋の中身は男の子になってしまいます。男の子はどうなってしまうのか・・・。でもご安心、最後はステキな終わり方です。
おばさんたちは、キツネに「ふくろのなかを ぜったい のぞくなよ!」と言われると、「そんなこと するもんですか」などと否定するのですが、のぞくな!と言われたらのぞきたくなるのが人の常ってことで、のぞいてしまいます。キツネもそれがわかって言っているんですよね。
表情豊かな登場人物たち、細部まで細かく描かれている背景など、ポール・ガルドンの絵本はストーリーも楽しいのですが、じっくりと絵に見いってしまいます。
こんな絵本も時には読んであげると楽しいと思います。
浜松市立舞阪図書館 山本浩美さん