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パンのかけらとちいさなあくま
ちいさなあくまが貧しいきこりのために活躍をするお話です。
貧しいきこりの大切なパンを盗み、喜び勇んであくまのすみか に帰ったちいさなあくまでしたが、「なんてやつだ!びんぼうなきこりのだいじなべんとうじゃないか!」 おおきなあくまに叱られ、「おわびにきこりのためにはたらいてこい」と、追い出されてしまいました。
パンのかけらとちいさなあくま―リトアニア民話 (こどものとも傑作集)
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内田 莉莎子
福音館書店
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ちいさなあくまはおわびに、沼を麦畑に変えます。
沼に生えている大きな木を倒し、沼の水を飲みほし、一生懸命に働きます。
くるくると働くちいさなあくまに、きこりもじっとしていられなくなり、いっしょに麦をまきます。
収穫の時を迎えた二人の喜びようが、黄金の麦畑の中から飛び出すようです。
そこへ強欲な地主が現れ、麦は自分の物だと一本残らず刈取り、持って行ってしまいました 。
がっかりする二人ですが、ちいさなあくまはすぐに元気をとりもどし、知恵を使い、地主にたちむかいます。
「さいくはりゅうりゅう、しあげをごろうじろ。」
ちいさなあくまが、納屋いっぱいの麦をおうしを使って運び出す場面はとても痛快。
地主もひっくりかえってしまいます。
バルト三国の一つ、リトアニアの民話です。
お話の展開と絵がぴったり一致していて、次のページを開くのが待ち遠しいほどです。
おおきなあくまや、お腹の突き出た地主、地主の横で寝そべっている犬等、登場するもの全ての表情が豊かで、何度もくりかえし見てしまいます。
中でもちいさなあくま はとびきりです。
内田莉莎子さんの訳書には皆さんおなじみの「てぶくろ」「おおきなかぶ」「なんでも見える鏡」等があります。