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まのいいりょうし

あるところに猟師と息子が住んでいました。

息子の七つのお祝いに猟師は狩りに出かけようと、鉄砲を手に取ろうとして石うすの上に落とし、鉄砲の筒の先がへの字に曲がってしまいます。

息子は心配して狩りに出かけるのをとめるのですが、猟師はかまわずに山へ出かけました。山の池に着くと、鴨が13羽いました。12羽は池に浮かんで、もう1羽は岸の近くで寝ていました。猟師が曲がった鉄砲で鴨めがけて撃つと、弾がちどりがけに飛んで、寝ている12羽に命中し、最後に岸の石にはねかえり13羽目の鴨に傷を負わせます。

猟師は池の中に入って13羽目を捕まえようとします。すると、たいそう鴨が暴れたので、驚いた池の大きな鯉が、水から飛び上がって岸のやぶの中に落ちました。

猟師はその鯉も捕まえようと、池からあがるために木の根をつかみます。ところが木の根かと思ったら、それは山うさぎの後ろ足。山うさぎが必死で逃げようと前足で地面を掘りたてたので、山芋が25本掘り返されていました。

ようやく猟師がやぶの中に落ちた鯉を見つけると・・・

ここから先は読んでのお楽しみにしたいと思います。

この絵本を、ある日図書館のおはなし会で読んだところ、小学校4年生くらいの男の子が「すげーすげー」を連発して、目を輝かせて喜んでいました。

努力で勝ち取ったという訳ではないのですが、そこがこのお話の面白さ。次々とたたみかけるように起こる、非日常なラッキーっぷりを、どうぞお楽しみください(赤羽末吉さんの描いた、獲物を手に入れて誇らし気な猟師の表情がなんともいえません)。

文/浜松市立天竜図書館 西田昌代さん
 

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