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ぐりとぐらのおきゃくさま
お馴染み、のねずみのぐりとぐらシリーズのお話しです。読んであげれば3歳くらいから楽しめます。
青いマント、赤いマントを着て、毛糸の帽子をかぶり、長靴をはいたぐりとぐらが、大きく目を開けて、雪が積もった木のてっぺんの小鳥を見ています。この表紙の絵を見ただけで、これは寒い冬のおはなしだな!とわかります。そして1枚ページをめくると、またタイトルが出て、暖かい大きな暖炉の前で絵本を開いている、ぐりとぐらの絵があり、さらに寒い季節だとわかりますね。
絵本は、まず、タイトルをきちんと読んで、表紙の絵をしっかり見せます。1枚めくった中表紙でもう一度タイトルを読み、そこの絵もちゃんと見せてあげましょう。子どもたちは、今からどんなお話しが始まるのかなと想像をふくらませて、心の準備をします。
森で雪がっせんをして遊んでいたくりとぐらは、大きな足あとを見つけ、あとをつけて行くと・・・なんと!自分たちの家に着きました。玄関に入ると大きな長靴、かべには真っ赤なオーバー、真っ白なえりまき、真っ赤な帽子を見つけます。そして暖炉の前には大きな手袋と靴下が干してあります。部屋のすみには白くて大きな袋。ここまで読むと、感がいい子は、あっ、という顔をします。
ぐりとぐらが、家の中をあちこち探しまわっても誰も見つかりません。ところが、突然カステラを焼くいい匂いがしてきて、2ひきは台所にとんで行きます。
すると、どうでしょう!白いひげのおじいさんが大きなケーキをもって立っていました。チョコレートとクリームがどっさりのったおいしそうなケーキです。おじいさんの「クリスマス おめでとう」ということばを聞くと、絵本を見ている子どもたちは、(ああ!やっぱりね)と、謎がとけてうれしそうな顔をします。
さて、最後のページは、大きなクリスマスケーキのにおいに誘われて大勢の友だちがやってきます。楽しそうにケーキを食べている様子、どこかで見たような気がしませんか!? そうです!絵本「ぐりとぐら」の森の仲間たちがおいしそうにカステラを食べていた場面です。よーく見てみると参加できていない者もいますが、同じ仲間たちですよ。どうぞ、親子で見くらべてみてくださいね。
文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 副代表 島田洋子さん