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産後うつについて 助産師たちのつぶやき

助産師たちのつぶやき光陰矢の如しとはよく言ったもので、目前には年の瀬が近づいてきています。毎日寒い日が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。さて、今回は「産後うつ」について、私自身の体験談も踏まえながら書いていこうと思います。

産後うつ。最近は、ニュースにもとりあげられ、ドラマのワンシーンにもあったりするので、皆さんも耳にしたことがあるかと思います。産後は、大きくホルモンバランスが乱れることで、一過性にマタニティブルーとして訳もなく涙が出たり、悲しい気持ちになることがあります。マタニティブルーはほとんどの産婦さんに見られ、2週間くらいで落ち着いてくるので心配しなくても大丈夫です。しかし、それ以上に続く不安感、涙もろさ、やる気が出ない、脱力感、などは産後うつの症状と言われています。

ひと昔前の、大家族の時代とは違い、今では核家族世帯が増えていること、転勤などで地元を離れ、近くに身寄りがいないことで産後のサポートが受けられない状況などが理由に挙げられます。また、産後はどうしても赤ちゃん優先な日々となるので自分自身の体調や気持ちを後回しにしてしまいがちです。

私も主人の転勤で浜松を離れ、2人目を出産した際に、産後うつを経験しました。まさか、自分がなると思っていませんでしたが、やはり地元を離れて生活していたことから、近くに相談したり、助けてもらえる人が居なかった事が大きな理由だったと思います。当時は食欲が落ち、疲れているのに寝られず、ただ横になっているだけでも辛い毎日で、主人に促されやっとの思いで病院を受診しました。約1年くらい通院を続け、回復しました。

私の体調が悪い時、地域の保健師や助産師が気にかけてくれ、頻繁に連絡をとってくれたり、家まで会いに来てくれたりしました。「今のママで大丈夫、充分頑張ってるよ」という言葉を掛けてもらい、1人ではない事を感じ、また今の自分でも良いんだ、という安心感でとても救われたのを覚えています。赤ちゃんとの新しい生活は不安と期待でいっぱいですね。

相談しよう

また、産後は心身ともに体調を崩しやすい時期です。浜松に於いても産後ケアに力をいれています。当院でも産後2週間を目安にお母さんと赤ちゃんの健診を行っています。2週間健診は、お母さんの身体と心の健康状態、赤ちゃんの体重増加や哺乳状況を確認する健診で、助産師がゆっくりと時間をかけて産婦さんに向き合います。退院後の小さな悩みも是非ご相談ください。

育児はママだけが担うものではありませんが、どうしてもママに配分が重くなってしまうのも現実です。産後は育児で目まぐるしく時間が過ぎて行き、自分の事は後回しになりがちですが、先ずは自分自身に目を向けて、労ってあげてくださいね。そしてなによりも大切なのは、辛い時は「辛い」と声に出すことです。家族や友人はもちろんのこと、出産した病院でも良いです。ママと赤ちゃん、そして家族みんなが笑顔で楽しく過ごせるように、いつも私達がそばにいます。

文/浜松医療センター 助産師 髙山実和

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