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おまたせクッキー

ある日、おかあさんがクッキーをたくさん焼いて、
「・・・ふたりでわけて、おやつにしてね」とテーブルにもってきてくれました。
お腹がぺこぺこだった、ビクトリアとサムは大喜び!さっそく数をかぞえて、
「6つずつだね」
「まるで、おばあちゃんがやいたクッキーみたいにおいしそう」
といっていると、ピンポーン。玄関のベルがなりました。

入ってきたのは、おとなりのトムとハナ。ふたりは、おかあさんに「いっしょに食べてって」といわれてテーブルに。ビクトリアとサムは、数をかぞえて、
「3つずつだ」
トムとハナが、おいしそう!といっていると、ピンポーン。また、玄関のベルがなりました。

入ってきたのは、ピーターとピーターの弟。ふたりは、おかあさんに「いっしょに食べてって」といわれてテーブルに。ビクトリアとサムは、数をかぞえて、
「みんな2つずつだ」
ピーターが、おいしそう!といっていると、ピンポーン。またまた、玄関のベルがなりました。

なんと、入ってきたのは、ジョイとサイモンと4人のいとこたち。6人は、おかあさんに「いっしょに食べてって」といわれてテーブルに。ビクトリアとサムは、数をかぞえて、「みんな1つずつだ」ちょうどよかった、さあ食べようとしたとき、ピンポーン!もう1回ピンポーン!子どもたちは、おさらのクッキーをみつめます。おかあさんは、「・・・いまのうちに、クッキーをたべちゃったら?」といいましたが、「いいよ、まってる」とサムがこたえて、玄関の戸を開けると……
入ってきたのは、クッキーをたくさん焼いてもってきてくれたおばあちゃん!

かつて図書館員だったころ、小学校1年生のクラスでこの絵本を読んだことがあります。次々と玄関にお客さんが現れるたびに、聞いているクラスの子どもたちは「えーっ!またあ」とどよめき、サムの「いいよ、まってる」のところでは、「食べちゃえばいいのに」とつぶやく声も聞こえます。そして最後、クッキーをたくさん持ったおばあちゃんが現れると、「良かった~」とみんな笑顔になりました。そしてまたピンポーン!

大勢で聞いて楽しむことができて、数のことがわかる年齢の子どもたちにちょうどピッタリのお話でした。

また、この絵本はカラフルな絵も魅力的で、外国の暮らしを楽しめます。そしてページをめくるたびに出てくる、黒い猫の動きも注目するとおもしろいですよ。

文/子どもと絵本ネットワーク ルピナス 副代表 島田洋子さん

紹介した絵本

おまたせクッキー

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