TOPぴっぴのブログ特集記事浜松の子育て支援レポートプレママ・プレパパをサポート!子育て支援ひろばの「妊婦支援」

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プレママ・プレパパをサポート!子育て支援ひろばの「妊婦支援」

子育て支援ひろばの「妊婦支援」

これからママ・パパになる方にとって、妊娠・出産はワクワクと楽しみな反面、初めてのことばかりで不安もあるでしょう。そんなみなさんは、浜松市内の「子育て支援ひろば」で実施している「妊婦支援」を知っていますか?
子育て支援ひろばは、妊婦から子育て中の親子までが気軽に集うことができる場所です。遊び場や子育て情報の提供、妊婦・育児相談、親子の交流の場として、基本無料で利用することができます。市内25か所(2021年3月現在)にあるひろばすべてで、初めての妊娠・出産を応援する「妊婦支援」が行われています。

地域のひろばで開催する妊婦支援

子育て支援ひろば

まずは、子育て支援ひろばの運営を取りまとめる子ども家庭部・子育て支援課に、妊婦支援の目的や利点についてお聞きしました。
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浜松市では、切れ目ない育児の支援に取り組んでいます。「妊婦支援」は、妊娠中からひろばを知ってもらい、産後もひろばに足を運ぶきっかけになるよう、子育て支援ひろばのプラスサポートのひとつとして実施しています。
特に1人目の妊娠では、出産や産後をイメージすることが難しいものです。助産師などの専門家から直接アドバイスをもらったり、先輩ママの体験談を聞いたりすることで、出産や赤ちゃんがいる生活のイメージを持ってもらえたらと考えています。
少人数での開催になりますので、助産師とゆっくり話ができるのが妊婦支援のメリットです。令和3年度からすべてのひろばで月2回の開催と拡充していきます。また、検温・換気やおもちゃのこまめな消毒など、コロナ禍において感染症対策もしっかりと行っており、妊婦さんが安心して来ることができる環境を整えています。(子育て支援課 担当者:談)

助産師と先輩ママとじっくり話して不安解消

では、具体的にどのような支援が行われているのでしょうか。南区にある子育て支援ひろば「ここみのおうち」で開催された「プレパパママ教室」の様子をご紹介します。

プレパパママ教室ではどんなことをしているの?

子育て支援ひろばの「妊婦支援」

ここみのおうちでは、「赤ちゃん用品」「お産」「おっぱい」の3つのテーマを元に、妊娠・出産・産後のことを助産師やここみドゥーラ(産前産後サポーター)から学ぶことができます。
2月のテーマは「お産の話」。この日の講師は、すこやか助産院の助産師さんです。4組のプレパパママと、先輩ママたち(3か月の赤ちゃん、2歳の子)が参加していました。コロナ対策で、人数を制限し、検温・換気などを徹底して開催されました。

みんな気になる「お産の話」

子育て支援ひろばの「妊婦支援」

妊婦の正しい座り方「あぐら」でリラックスした雰囲気の中、講座が始まります。まずは、お産の流れから学びます。子宮や胎盤などおなかの中の様子、妊婦の体の話、妊婦健診、出産のリスクなど時には人形模型を使って説明がありました。下着の選び方、呼吸方法、 赤ちゃんの居心地のよい状態の作り方など、今すぐ生活の中に取り入れられるアドバイスも多く、妊婦さんたちも話に聞き入っていました。

「“私だけ”と思わないこと。同じように妊娠出産を経ているママはたくさんいます。立ち合い出産ができなくても、ひとりではないよ、赤ちゃんと一緒に二人で立ち向かうんだよ」と温かくも力強いメッセージがママたちを安心させます。そしてパパたちへ、「おなかの中で赤ちゃんは声を聴き、触ってくれる人を覚えています。安心して生まれてくるために、いっぱい声をかけ、いっぱい触ってください。そして大変な時はママと一緒にいてあげてください」とアドバイスがありました。

先輩ママの体験談でイメージづくり

子育て支援ひろばの「妊婦支援」

その後、3人の先輩ママの出産における体験談を聞きます。より現実味のある話に、参加者は真剣に耳を傾けます。帝王切開の話では「安全に生まれることが安産。たとえ出産の際に帝王切開になるとしても受け入れること、赤ちゃんを守ることを一番にしてください」という助産師さんの言葉に参加者はうなずきます。
最後は、人形を使って赤ちゃんの抱っこの仕方を学びました。「肩の力を抜いて」「赤ちゃんを丸くしてあげるといい」などアドバイスをもらいます。先輩ママの3か月の赤ちゃんも抱っこし、温かさや重さも感じられたようです。助産師さんは、「お産は奇跡です。出産において、ママは命がけです。パパ、ママを大切にしてね」とやさしい言葉で締めくくりました。

夫婦そろって理解することの大切さを知る

4月に出産予定日を迎える佐々木さんご夫婦

佐々木さんご夫妻

「初めての出産に加え、二人とも他県出身。浜松のことを知りたいと思って参加しています」と話すママは、何度も子育て支援ひろばを利用しているそうです。実はお産の話も一度聞いているとのことですが、パパも一緒に聞いてほしいと夫婦で参加していました。
「お産の話は知らないことが多く、夫婦そろって理解することが大切だとわかりました」とパパ。夫婦で学び、妊娠期を楽しんでいる様子でした。

7月に出産予定日を迎える丸山さんご夫婦

丸山さんご夫妻

子育て支援ひろばに初めて来たという丸山さんご夫婦。「病院での教室が中止となり、学ぶ機会が欲しくて来ました」とのことでした。今日の教室の内容は「知らないことばかりで勉強になった」と話します。
機会があれば、ほかの開催日にも足を運びたい、とママ。実際に赤ちゃんを抱いたパパは、緊張しながらもとてもやさしい顔をしていました。

ひろばスタッフからのメッセージ

ひろばスタッフ

子育て支援ひろばは「何をしているのかわからない」「妊婦がひとりで来るには敷居が高い」という声を聞きます。支援ひろばは、先輩ママや保育士・歯科衛生士・助産師など育児のプロからリアルな体験や育児が学べる場でもあり、おしゃべりの場でもあります。実際の赤ちゃんに触れる機会もあり、妊娠・出産・産後について聞きたいこと、不安なことや育児用品や出産についてなど気軽に話ができるのが特徴です。プレパパママ教室はもちろん、ただおしゃべりをしにフラッと遊びに来て下さい。

妊娠中に利用できる浜松市の事業

子育て支援ひろば以外にも浜松市では、妊婦さんとその家族を支援する様々な取り組みがあります。出産を安心して迎えるために、自分に最適な支援を見つけることで、より充実したマタニティライフを送ることができます。

はじめてのパパママレッスン

浜松市が運営する、初めての赤ちゃんを迎える夫婦のための講座です。保健師・助産師が講師となり、ママの産前産後の心身の変化・夫婦それぞれの役割などを学びます。

はますくQ&A

子どもをすくすく育てるためのQ&A。医師・臨床心理士・助産師など市内で活躍している専門家がアドバイザーとして子育ての悩みをQ&A方式で答えています。

はますくヘルパー(産前・産後ヘルパー)

妊娠中や出産後の体調不良や育児の不安を感じ、手助けが必要なときに育児や家事の支援として利用できます。あらかじめ申請が必要となり、費用の一部が浜松市から助成されます。

取材を終えて

コロナ禍においては、出産におけるリスクや不安がとても大きいものと感じます。私が出産を迎えた1年4か月前には、立ち合い出産も面会も、健診の付き添いも可能で、夫婦で学び、出産を迎える準備をした覚えがあります。現在は病院によってはまだまだ難しいところも多く、プレパパママたちはさらに不安も大きくなっているようです。取材の中でも、コロナだからなかなか出かけられず、情報を得る機会も少ないという話を聞きました。今回のプレパパママ教室を通じて学んだご夫婦は、助産師さんから知識と強いメッセージを受けて、2時間の講義のあとには少しずつパパママの顔になってきているのが印象的でした。私自身も「それ妊娠中に知りたかった!」という学びが多々ありました。知識を得ること、そして同じく出産を迎える仲間と話をして不安を解消することは、安心してお産を迎えるためにはとても大切なことだと感じました。
お産はひとりじゃない、赤ちゃんがいて、家族がいて、仲間がいて、そして様々な支援が妊婦さんを支えている、そのことに気づく妊婦さんが一人でも多くなることを願います。

取材・文/芝田実希

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